感されるストーリーの秘訣の3つめ、

「自分の常識=読者の常識!? ─自分目線ではなく読者目線で─」

について、お伝えします。


以前、他人に読んでもらうためには、相手の頭のなかや感情の動きを、
シュミレーションすることが大事だといいました。

読者が、どこでどういう具合の興味を持ってくれるか、
要所要所でどんな感情をいだくか。

それを想定しておかないと、読者はあなたのストーリー展開に
ついてこれなくなってしまいます。


人が本を読んでいて、途中で飽きてしまうパターン。

それが、退屈(抑揚がない)と、難しい(理解できない)ことです。

難しい、理解できないというのは、なにも専門用語や難解な題材を
使った場合に限りません。


ここでよくみられるのが、書き手と読者の前提の違いです。


たとえば、、、

年齢の違い(時代のちがい)
場所の違い
性別の違い
教育の違い
立場の違い
好みの違い
習慣の違い
信念の違い
宗教の違い
体型の違い
金銭的な違い


このように、たくさんの違いがあります。

つまり、あなたにとっては、常識であるものも、他人にとって
常識とは非常識かもしれない。

むしろ、無関心なのかもしれません。


分史を書く場合、まず問題になるのが、時間差です。
つまり、何年も前の出来事を書くので、だいぶ時間が経っている。

時間の差が、習慣の差、教育の差、好みの差など、
いろいろな違いをもたらします。


たとえば、ひとむかし前なら、男性は一度就職したら、
定年退職まで働くのは常識でした。
仕事上の付き合いも多く、会社の行事に家族で参加することも。

その分、一度入ったら、辞めると言えない。相当の我慢と覚悟を強いられたはずです。

その苦労を、今の読者に向けて買いても、いま30~40代の人にはわからない。

そんなにつらいなら、あるいは我慢するぐらいなら、
「辞めればいいじゃん!」
となってしまいます。


女性の場合も、昔は結婚して家庭に入るのが常識でした。

夫の収入に頼って生活するため、夫には逆らえず、
夫の親の面倒も見て、子どもも育てる。

そのうえ、夫は仕事がいそがしくて、なかなか帰ってこない。

相当のストレスや不満を抱えていたことと思います。


でも、いまの30、40代の人が読んだら……。

「イヤなら別れれば! ひとりでも生きていけるでしょ」

となるわけです。

これだと、あなたの苦労が伝わりません。


こで、読者に共感されるストーリーにするためには、
ちょっとした時代背景の紹介を入れることがポイントです。

それほど詳しくなくていいので、自分の考えを書いているあたりで、


「昔は○○なのが当たり前だった。
 周りの人は当たり前のようにそうしている。
 自分だけが外れることに、強い恐怖と不安を感じた。
 孤独がたまらなく怖かった」


そうひとこと入れてあげるだけで、
当時を知らない読者も共感できるはずです。

自分が体験したことは、すべて頭のなかにあるものです。

しかし、他人はそれを想像しながら読みます

うまく想像できるように、細部に気を使ってあげることが、
共感されるストーリーを書くための3つめの秘訣なのです。


では、今日のまとめです。

著者の常識を共有することから、共感が引き出される!



このあとも、ステキな時間をお過ごしください。