希望という薬。(臓器農場より)【NO.864】 | ナガイの「共感」memo。

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その日の「共感」をエントリーしていきます。

■今読んでいる本「臓器農場」に
 共感する言葉が書いてあった。


 


■若い看護士に80歳を過ぎた院長が語るシーン。

 (以下引用)

 医療従事者がどんな困難な状況でも
 与えられる妙薬は何か。

 それは「希望」です。

 「希望」という薬には禁忌(タブー)がない。 
 すべての病気のあらゆる経過中に処方できる。
 薬の効用を増すと同時に、
 患者の自然治癒力を強める。
 過剰投与の危険性もない。
 それどころか、患者の持つ希望はたいてい、
 治療者の抱く希望より大きいものです。
 そんなとき、治療者は
 どんなに大量の「希望」を投与しても、
 しすぎることはありません。

 しかし、ニセの「希望」には副作用があります。
 ニセの「希望」というのは、患者を喜ばしたり、
 自分の権威を保つために、
 信じてもいない希望を意図的に与えることです。
 そうすると患者は、
 現実を正しく認識できなくなり、
 無益なあがきをし、
 感情の処理を先送りしてしまいます。

 本当の「希望」は、
 心の底に真の「希望」を持った治療者から
 出てきます。

 私自身50年以上患者を診てきましたが、
 100パーセント絶望した例はありません。
 癌末期の患者だって、
 1ヶ月はもつまいと思っていたのが
 1年間生存した例はザラです。
 治療者は針の穴のような小さな希望でも
 見逃してはいけません。
 「希望」という薬には
 お金もかからず手間もかからないものです。


 以上、帚木蓬生著「臓器農場」より。




■今日の共感memo。


 「希望」という薬。



 


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