やや欠け月 こんばんはぁ、門倉と申します。




けふ、meが読んだのは川端康成の短編『抒情歌』



短編ですが奥が深くてなんだか宗教的です。



この小説は、不思議な予知能力を持つ女性(名前は竜枝)が、別れた(死んだ)恋人キスマークに話しかけるモノローグの形式になっています。



あらすじは(ネタばれ注意ビックリマーク)・・・




竜枝さんは、運命的な出会いをしたある男性と恋愛関係になります。当初は超ラブラブキスマークの生活でしたが、あまりにも愛情にあふれた生活が、かえって男性を息苦しくさせてしまったやうで、竜枝さんは男性にふられてしまいますガックリ 可哀想なりしょぼん




しばらくして、竜枝さんを裏切った男性は綾子さんという別の女性と結婚します。予知能力を持った竜枝さんはそのことを香りによって知るのですチューリップオレンジ




具体的には、竜枝さんはお風呂に入っているときに激しい香りを感じて「うううっ」と失神するのですが、実は、ちょうどそのとき、男性が新しい花嫁(綾子)とベッドインする寝床に香水をまいた瞬間だったのでした。なんか怖いなりガーン



男性に捨てられた竜枝さんは男性を強く恨み、また男性を自分から奪った綾子に妬みを持ちます。



その後、男性は死んでしまいます叫び アーメン天使




男性の死を予知できず、その死を後から知った竜枝さんは絶望に打ちひしがれますが、しばらくして仏教の世界における「輪廻転生」の考え方を知って、再び男性を愛する気持ちを抱くようになりますラブラブ



竜枝さんは、死後の世界で、人間の姿でこの男性と恋人同士になるのではなく、お互いにお花コスモスに生まれ変わって、チョウチョに花粉を運んでもらうといったおおらかな愛の形で結ばれたいと願うのでしたおとめ座



植物の運命と人間の運命は似ていると感ずること」が、タイトルにもなっている「抒情歌」もしくは「抒情詩」の真髄のやうです。川端康成の感性はすごいですねニコニコ












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BRICs経済研究所 代表 門倉貴史




ヒヨコ『抒情歌』は、「伊豆の踊り子」(新潮文庫)所収ですっ!



じゃあのパー