仕事は、歌と踊りと、占い師。

男性は、配管工。

食べるものは、腐ったモツ。

信用できるのは、同郷の仲間だけ。

 

住むのは路上で。

キリスト教的良心の民から、

詐欺まがいのやり方で、金を巻き上げ。

その時々の法律に翻弄され、大陸を移動する。

 

ジプシーの生き方です。

 

本当はそれは蔑称で、ロマというらしい。

これが、ロマの生き方。

(極端ですが)

 

興味を持って調べたところ。

 

貧しいと、食べるものは似るけど、

職業選択は似ないのだな、と思いました。

(参考 本「被差別の食卓」ISBN:9784106101236)

 

 

芸術は、心の傷を癒します。

音楽はバロック音楽と、民謡に近い音楽が好きです。その一つが、ロマ音楽でした。

 

音源のまた起源を追っかけて、CDを借り、また追いかけて。

音楽とは言えない、唸り声の集会の音源にたどり着きました。

 

広大なユーラシア大陸その他の民謡の中で、

魅力的な旋律を集めて残ったもの。

のまた、残ったものが、クラシック音楽らしいです。

 

 

1:38

『ほんとは白人だったのよ、あたし。

幼い時にさらわれ、売られたの。

白い肌を毒草で染められ。

ジプシーとして仕込まれた。

 

歌と踊り、まじないのやり方。

薬草の知恵、教えられ。

貧しい暮らし、お金稼ぐために

嘘もついたけれど。苦しかったわ。』

 

 

 

苦しい。

 

このような貧困は今も生きています。

部分的に、形を変えて。

わかるよ、と言う人はいるでしょう?

 

それでも、ジプシーの言うことだから、観客さえもこのセリフも信じられない。

かなしい。

 

 

 

私たちは、

これを見て無傷でいられる。

泣くと迷惑がられるけど、

芸術には大声で泣ける。

 

時に、過去の心の傷が、感受性になる。

芸術は好きです。