私が文章を、チロルがイラストを担当して
色んなお題にチャレンジしてみよう企画開始です

第一弾は 「20のお題詰め合わせ」 さんの
ほのぼのお題
です。お題は「ほのぼの」からだけど雰囲気はまちまちになりそう。
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01.おひさま
「おひさまは獨りぼつちで淋しくないのかしら?」
金の風戰(そよ)ぐフゥフゥの丘で、チロルは眼眸を瞬(しばたゝ)きました。
おひさまの色をそつくり寫(うつ)し取つたやはらかな彼女の瞳に、肌に、髮に、
点すプリズムは顫動(ふる)へ
裡(うち)へ裡へと向かひ
恰も釦のやうに
チロルの御胸にぽつてりと鎭座して
襞の奧に點々(ぽちぽち)と睡る染みを凝視(み)たのでせうか。
伴れ添う月讀がヒステリックに微笑ふやうに
羞ぢらふ玻璃のやふに
其れはとても哀しく、そしていじらしく思へ
シーアは目蓋を遐(とほ)い夜の色に塞ぎました。
「きつと睡るときは獨りぢやないのよ。」
もしも
もしも離れてゐても私が貴女の夢をみるやうに。
「おひさまが仕合せでなくてはあんなに輝いてゐられる譯がないもの。」
「えゝ、さうね。シーアの言ふ通りだわ。
あたしおひさまを見るととてもとても温かくて仕合せな氣持ちになるの。」
――まるで貴女と居る時のやうに。
「私もよ。チロルと一緒ならば雨も惡くはないのだけれど……。」
ねえ、知つてゐた?
雨の後は、いつかかならず晴れるのよ。
私も、あたしも、
誰もが心待ちにしてゐるのだもの――
おひさまは獨りぼつちぢやないわ。

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