おはようございます。
中級者以上の方の英語スピーキング力を世界レベルにする
元アメリカの大学おスピーチ講師、現英語コーチ、高橋です。
この三日間、それぞれ特徴のある三人の女性プレゼンターのプレゼンを
見てきましたが、この方を忘れてはいけない、と思い、もう一人追加します。
1960年代にアメリカにフランス料理を、テレビで広めた女性のパイオニア、Julia Childさんです。
前にご紹介したカリスマ主婦、Martha Stewartさんも、あこがれだったという方で、プリンストン大学を
出て、旦那様がフランスのアメリカ大使館に勤めている時に、コルドンブルーに通い、フランス料理を
身に着けて、テレビで紹介したら、大反響を呼び、定期的なシリーズになった、というベテランです。
お料理の手順を間違っても、チャーミングにやり直すところも、気さくな方という感じで
いいですね。また他の方達に比べて、声が高いのも興味深いところです。
では、スピードがどのぐらいか、想像しながら、聞いてみてください。クレープシュゼットを作られていますよ。https://www.smithsonianmag.com/videos/category/arts-culture/julia-child-makes-crepe-suzette/
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はい、146WPM(一分間に146ワード)でした。一番ゆっくりのMarthaさんと、その上のRosannaさんの間ぐらいですね。
お二人の分析はこちら:Martha Stewartさん: https://ameblo.jp/breeze201710/entry-12589511333.html
Rosanna Pansinoさん: https://ameblo.jp/breeze201710/entry-12589401131.html
他にスピーカーとして、目立つところは、前にも書きましたが、声が高い。
この方、身長が実は180センチ以上ある方なんです。
面白いのが、今まで紹介してきたうち、Marthaさん、Julia Usherさんも高身長なこと。
Rosannaさんが、147センチでしたから、一番低いのですが、そのRosannaさんよりも、こちらのJuliaさんの声が
高いのは、やはりとても興味深いのでした。
そして、強調したいところは、声のピッチがより高くなります。これ、面白いと思うのですが、英語って、その単語を長く伸ばしながら言うことによって、強調するのに(ストレス言語)、日本語やフランス語みたいに、その音も高くして(ピッチ言語)強調しているのは、そういう話し方の方かもしれないし、もしかしたらフランス語を話せる影響かなと思ったりもします。
緩急はあまりないですね。むしろ話すスピードは一定で、次々によどみなく話されているところから、プロらしさが
うかがえます。ただ、この方の持ち味であるお茶目さは、この動画では出ていなくて、別の動画では、やり損なったりした時に、取り乱さず、「仕方がないですね、こうしましょう。」と笑いながら、ソプラノボイスでおっしゃっていました。この辺りの気どりがないところも、アメリカで人気がでた理由だと思います。
またフランス語をMarthaさんのように、ことさら強調してフランス語風に発音することもないですね。
薄めたフランス語、英語読みにしている感じです。取り上げ方も、別の動画ですが、フランス料理の名前をフランス語風に
言って、「Aだったり、Bだったり。。。まあ、そんな感じ」、という風に扱われています。
同じアメリカ人でも、外国語の扱いは色々なので、(フランス語が使えれば、教養があるとみなされますが)その時々で
どう言われるのか、話者によって観察するといいです。相手が目の前にいらして、わからない時、質問できる機会があるなら、私は質問します(わからない時は)。隣の人に訊くより、話者に直接、が一番早いし、確実です。
最後に、この動画にはないのですが、Julia Childさんのテレビ番組で、テーブルに両手をついて、前にのしかかるようにして、話されている場面がありました。息も苦しそうでした。体調不良かもしれませんが、テーブル等に手をついて話すのは、相手に威圧感を与えるので、よくないとされています。まあ 気さくなこの方なら、それも許されてしまったのかもしれないと、今になっては思っています。
。。。というわけで、今回はアメリカ人女性として、フランス料理、お菓子の紹介を初めてテレビでなさった、Julia Childさんでした。同じアメリカ人のチョコレートの女王、Alice Medrichさんも、パリのお勧めのお菓子道具店に、Childさんのサインが飾ってあると、書かれるぐらい、有名な影響力のある方でした。