ACIMを読んでいると、
悪いことは言わん。
言わんけど…アンタのその怒りや攻撃、
いますぐやめなされ
そんなことばっかり言われてる気がしませんか。
そりゃそうだろうけどさあ。なんで？
怒ったり苛立つことの、なにがそんなにいかんの。
しゃーないじゃん。
今回は、「心はひとつの存在」という切り口から、そのあたりを考えてみたいと思います。
私たちが自分だと信じている自我（これはACIMが考える「自我」のことです）から生じた思いは、多くが投影されます。
すると自分にはそうした思いはもう「ない」と考えるようになり、責任転嫁型の思考回路が形成されます。
どうかしてんのは
あんたのほうだし
「悪い」のはー「ヘン」なのは、「非常識」なのは、いつも他人。
そういう思考回路です。
しかし、心が生み出した思考は、源である心を離れません。
それは、思考に瞬間接着剤なみの粘着力があるから。
…のはずないだろ。
それは、心がひとつの存在だからです。
ひとつということはー当然自分自身も、自分の思考も、ありとあらゆるものがもれなくそこに含まれます。
したがって、なんであれ離れようがないのです。
心はひとつの存在なので、内包されるもの同士は
互いに無関係ではない
はあ…
なんだか不思議なハナシですね。
でも、もしそうだとしたらー
上の黒ふきだしのようなことを考えれば、結果として私自身が「どうかしている」ことになってしまう。
心はひとつの存在なんですよね？
ひとつですから、私自身もそこに含まれているんでしょ。
ひとつですから、そこにあるのはみな同じものってことになるのでは…？
むむ、く、雲行きがあやしい
「あなたが悪い」
「あの人、おかしいよ」
私が何の気なしにそんなことを考えると、
「私は悪い存在」
「私は”おかしい”人間」
そう自分に言い聞かせることになりやしませんかね？
心はひとつの存在なのでしょ…？
な…、なんかとっても、雲行きがあやしい
ぐががが、苦し…
って、なにこれ自分の影⁈
不愉快な言動を行っている人。
「おかしい」人。「非常識な」人。
そうした他人（自分ではない存在なのがポイント）は、「ゆるしがたい」言動をした「罪人」と断じられます。
その言動が、「罪」とみなされるからです。
罪ですから、糾弾、告発し、是正しなければなりません。
懲罰もいとわず、それをたださなければならない。
この「罪」を理由に私たちは他人を責め、怒りを向けて攻撃し、犯された「罪」に対して報復しようとします。
そして、それが正当な行為だと考えるのです。
なにせ、罪なもんで。殲滅しないと。
アレと一緒ですよ。
●き●●。キングオブ害虫。
ちょ…そ、それって…
もし心がひとつの存在ならですよ…
自分も殲滅されなければならないってことに
なるんっすよね？
他者を「罪人」「悪い人」と考えるとき、結果として私たちは自分自身を「罪人」「邪悪な存在」だと信じるようになってしまいます。
そして「罪」は、報いを受けなければなりません。
心はひとつの存在です。
この自己攻撃の害は、非常に破壊的なのです。
というわけで、
それをやめるのは、当人にとって「良いこと」である
それがACIMの一貫した基本姿勢です。
そりゃそうだ
返す言葉がない。Orz
もしも心がひとつの存在であれば、他人を非難したり怒りを抱いたりするのは、自分自身を攻撃するのと同じことになってしまいます。
私たちの心の「自我」と呼ばれる部分は、この害悪を私たちから隠そうとします。
自分が傷つくのは、やっぱりイヤなのです。
そこでに役立つのが、心はバラバラだというアイデア。
自分だけの心だもん。
なにを考えても、なんの害もないよ。
自分の心は、自分ひとりだけの世界だし。
安心してる場合じゃないってばー！！
しかしこの「個別の心」は、実は幻想。
リアリティは、心がひとつの存在であるという真実なのです。
もしそうなら、自分の「個人的な」怒りや苛立ちは、結局自分に返ってくるということですね。
そりゃ、サッサとやめなくちゃｎ…
いーや。ちょっと待って？
もし心がひとつの存在ならですよ。
自分のネガティブな思いはもちろん自分にも返ってくるし…
当然、ひとつの心全体にも影響を与えるってことですよね。
それ、ひょっとして満員電車でげ●するようなもん…？
そ…、そんなえげつないこと…？
まあ、そういう感じかも。
残念ながら…。
この「私ってそんなひどいことをしてるの？」という思いは、これがまた厄介です。
次回はそれについて考えましょう。
これだけでたいへんだもんね
満員電車
