小説『君がいたから』ー39ー | マッサキのナチュラルブログ♪

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関谷のクラスは各グループを作り壁の飾り付け紐で舞台前に吊るす飾り付けに分かれた。

「関谷君絵上手いんだよね。じゃあ関谷君絵を書く係でお願いね!」
そう言ったのは関谷と修学旅行で同じ班員だった斎藤だった
「俺が全部!?」
「下書き書いてくれればペン入れと色塗るのは私達がやるわ」
「なら良いけど」

絵を書くのには先ず下書きを鉛筆やシャーペンで書いて上からボールペンでなぞる、その後色を塗る作業を行う。

関谷は放課後を使い何枚も下書きの絵を描いた。他のグループの作業も折り紙で鶴や動物を折ったり大きい紙に文字や簡単な絵を書いて準備は整った。
そして文化祭二日前に差し掛かった時一人男子が関谷に声をかけて来た
「関谷君関谷君、チョットお願いがあるんだ」
声をかけて来たのは関谷と同じグループの田村だった
「あー田村、どうした?」
「チョットここではあれなので、廊下でてくれないかな?」
「あぁ良いけど…」
田村は人気を避ける様に関谷を廊下に連れ出した
「でお願いって?」
「あのさ…俺2組の倉渕さんが好きなんだ!関谷君絵が上手いじゃん、だから倉渕さん似せた絵を書いて、良い詩でも書いて間接的に好きな事アピールしたいんだ!」
関谷は倉渕の名前が出た瞬間凍りつく様な思いにかられた。しかし関谷は固まる前に口を開いた
「それって自分の思い伝えられないじゃ…なら勇気だして告白した方が良いんじゃ…」
「良いんだ。直接言う勇気無いし、そもそも倉渕さんに告白した所でフラれるの分かってる。だからフラれるより俺は心の中で倉渕さんを好きで入れれば良いんだ。例え伝わらなくても自分が伝えようしたい気持ちが嬉しいから…」
関谷はその言葉を聞いた瞬間丸で自分の心を写してる様で身体が心臓から宙に浮くような感じがした。そして
「分かった、良いよ書いてやるよ。ただ詩は俺が書くから相手に気持ち伝えられるかは分からないぜ」
「あ、ありがとう!いや詩は任せるよ!俺はどう表現して良いのか分からないし、じゃあ頼むよ!」
田村はそう言うと笑みを浮かべて戻って行った。関谷も後を追うように教室に戻った

そして関谷はその日の夜に自宅で一人絵を書いてペン入れと色を塗りその上から詩を綴った…