「栗山ごめんな、こんな事聞いたら栗山だって俺の事嫌いになっちまうよな」(関谷)
「そんな事ない゛だって だって私関谷君の事好きだもん!!」(栗山)
「えッ……。」(関谷)
「私本気なの、別に関谷君が由香ちゃんに悪い事したって 好きだって構わない,私は今の関谷君が好きなの。だから関谷君が今,コレから私を好きになってくれれば良い…だから…だから……私と付き合って下さい!!」(栗山)
「栗山……、うれしいよ,うん嬉しいよ。でも俺決めたんだ,倉渕にした事は許され事じゃない,だから倉渕が許しても俺自身は許せない……自分を。だから栗山の事,俺も好きだぜ、でもゴメン,今は栗山の気持ちには応えられないんだ、栗山以上に俺は倉渕が好きだから」(関谷)
「そ,そんなの淋しすぎるじゃん。だって,ソレって絶対報われない恋なんでしょ。関谷君だって私を好きだって思ってくれているんでしょう。なら私と付き合って由香ちゃんへの淋しい思いを忘れちゃえば良いじゃん……私は由香ちゃんには敵わないかもしれない、でも由香ちゃんとは違って私なりに関谷君を癒す事は出来るから……だから。」(栗山)
「確かに栗山と付き合えば倉渕からは解放される、そうすれば辛い思いだってしなくてすむ。でも,この辛い思いは倉渕だからあるんだ、正直この辛い思いをする事は自分なりの倉渕に対する勝手な償いだと思っている。」(関谷)
「……。」(栗山)
「それに,それだけ俺は倉渕が好きなんだと思う……。栗山も好きだけど,それ以上に俺は倉渕が大好きなんだ……だからゴメン」(関谷)
(栗山は関谷の話しに顔を背ける様な感じだったが最後の『ゴメン』に関谷に顔を向けた、そして何かを決心したように話し出した)
「……分かった」(栗山)
<ハッ,ふぅ~。>(栗山は大きく詰まっていたモノを吐き出すように息をもらした)
「あ~ぁ,私見たいな良い女中々いないんだからね!由香ちゃんよりオッパイ大きいし,由香ちゃんより関谷君を大好きでいる。多分今日家に帰ったら,ぜ~たい後悔するんだから」(栗山)
「多分そうかもな」(関谷)
「嘘だね……関谷は後悔しないよ、だって由香ちゃんの事あんだけ好きなんもん!」(栗山)
「栗山……」(関谷)
「正直辛いよ……それだけ関谷君の事好きだと思っていたから……でもコレ以上は望まない,てゅうか望めないよ……。」(栗山)
「栗山大丈夫だよ、その辛さを癒してくれる奴が栗山にはいるからさ」(関谷)
(すると関谷は一人距離を置いてこの場所に残っていた小嶋に向かって指をさした)
「あいつなら俺よりも今の栗山の気持ち分かってるはずだろう。」(関谷)
「拓ちゃん!」(栗山)
「行ってやれよ、癒してもらいに。」(関谷)
「うん……。」(栗山)
(栗山は関谷の目をしっかり見て小さく頷いた。そして走って小嶋の方に向かって行った。)
「佳里亜……。」(小嶋)
「バカ!!ナンデあんたがズッと此処にいんのよ!」(栗山)
「ご,ゴメン……あっ!?」(小嶋)
(栗山はいきなり小嶋に抱きついた)
「もぅ本当にバカなんだから。……ねぇ,前に言った『私だけがただ好き』だって事本当?」(栗山)
「……あぁ,もちろん!」(小嶋)
「しょうがないな~私がフラれた記念に又付き合ってあげる」(栗山)
「どんな理由だよ」(小嶋)
「そのかし,もぅ離さないでね……拓ちゃん」(栗山)
「あぁ,もぅ二度と離さない」(小嶋)
(すると今度は小嶋からギュッと強く抱きしめた)
(結局二人は仲良く帰って行った)
「結局俺だけ一人で帰るんだな。」(関谷)
(関谷は一人そう呟いたが,表情は満足げだった)
(その後,小嶋と栗山は復縁し,学校中が認めるベストカップルになっていった)
<成り立たない三角関係偏終了>
-つづく-