前回のブログでも書いたように、怖~い体験をしたベトナムですが、翌年にまた行ってしまいました。
今回はハノイとホーチミンの旅です。
同行者はまたもや妹。
ベトナム料理とおしゃれで安い雑貨にはまった私達は、「今度はハノイに足を伸ばし、バチャン村で食器を買って、世界遺産のハロン湾を見てこよう!」と、またまた個人手配でベトナムへ。
今回のホテルは、ハノイでは「ソフィテルメトロポールハノイ」、ホーチミンはオープンしたての「ルネッサンス」。
前回はホテルで痛い目にあっているので、今回ハノイでは一番格式のある超有名ホテルをとりました。
フランス統地時代に建てられたクラッシックホテルで、首都ハノイを訪れた各国の首脳らも泊まるというVIP御用達ホテルです。
お値段も高めですが、このようなホテルなら安全でしょう・・・と。
で、
ホテルは素晴らしかったです!
古いながらも格式があって、部屋の天井が高く調度品も素敵。
立地も良いですし、言うことなしです。
問題だったのは、
空港からこのホテルに向かう時のタクシーです
ハノイの空港に着いたのは夜の10時頃?だったでしょうか。
事前にネットで、空港から市内までは車で1時間位かかり、空港にはエアポートタクシーのチケット売り場があることを調べていました。
エアポートタクシーのチケットは定額制で、チケット売り場で購入すれば目的地まで連れてってくれます。
これなら、夜遅くの到着でも大丈夫だと思ってしまったんですね~。
チケットを購入し、タクシー乗り場へ。
係員が誘導し、他の乗客もクーポンを持ってタクシーに乗車していきます。
私たちの順番がきました。
乗車してすぐに運転手が英語でいろいろ話しかけてきます。
今から思うと、英語や日本語が堪能なベトナム人には注意すべきでした。
私は割りとアジアに旅行することが多かったので、なんとなく警戒モードになります。
が、
また妹がやらかしました。
彼女はアメリカやオーストラリア、NZなど先進国の安全なところばかり出かけています。
なので、差別は経験しても、警戒心が必要な体験はあまり経験していません。
その時も、
運転手の「ハノイは初めてか?」や「観光か?」、「知り合いはいるのか?」とかの質問に、
アホみたいに素直に、「ハノイは初めての訪問で、個人旅行ですが楽しみですぅ」みたいに、英語でウキウキと答えてしまいました。
隣で私は日本語で
「ペラペラしゃべんじゃないの」とたしなめましたが、既に遅し
空港を出てすぐに高速に乗るのですが、高速の入り口で高速代金を要求してきました。
前払いしているタクシークーポンの料金に含まれているものではないのだろうか?と疑問に思いましたが、確証もなかったし、たいした金額ではなかったので言われるがままに払ってしまいました。
でも料金所で窓口の係員にそのお金を渡した様子はなかったので、(やられたか?)と私は疑惑でいっぱいに・・・。
暗い道をひたすら走り、やっと市内に入ります。
ガイドブックでおおまかな市内地図は頭に入れてありましたが、なんだかソフィテルメトロポールとは違う方向に向かっているような気がします。
バックパッカーの方達が利用するゲストハウスが建ち並ぶ一角に入っていきました。
そして一軒の安宿の前に停車。
先ほどまで必要以上におしゃべりな運転手が豹変し、
「ここがソフィテルメトロポールだ」
と、言うではないか
タクシーが止まったと同時に、その安宿から二人の男が出てきてタクシーのドアやトランクを開けようとしている。
恐怖と怒りで私も豹変
すかさずドアロックをして、運転手に、
「なに~!!、ここがソフィテルだと!?
日本人だと思ってなめんなよ!
ハノイのタクシー運転手が一番有名なソフィテルを知らない訳がないだろ!!
トランクは絶対に開けるなよ!
さっさと車を出して本当のホテルまで連れて行け!
じゃないと、このタクシーのナンバーとおまえのドライバーズナンバーを控えて訴えるぞ!」
ところどころ英語の、でもほとんどが日本語で怒鳴りまくりました。
妹がすかさず、助手席前の写真入りドライバーズカードみたいなものをメモする素振をします。
そして私の、{血の気溢れる日本語}と{めちゃくちゃな英語}を、冷静に訳して運転手に伝えています。
血の繋がったもの同士の連携プレーですね。
私の豹変ぶりに逆に驚いた運転手は急にオロオロとしはじめ、sorryを繰り返し言い、車を発車。
目的のホテルへ着くまでの間、しきりに謝ってきます。
単なる小銭かせぎが目的の気のちっちゃい奴だったようです。
ソフィテルに到着するも、ホテルの中には入らず手前で停車。
ホテルのエントランス前の車寄せのところまで行くように何度も要求しましたが、ホテルマンに言いつけられるのを恐れたらしい運転手はガンとして動こうとせず、
「ここで勘弁してくれ、二度としないから誰にも言わないでくれ」と泣きそうな顔で言ってきます。
一応レシートをもらい許してやることにしました。
やっとの思いでホテルにチェックイン。
部屋に入って気持ちも落ち着いた頃、妹が言いました。
「それにしても、○○○の(私の名前、1歳しか違わない妹は昔から私のことは名前で呼び捨てします)迫力は凄かったね~。
ヤンキーっていうか、極道の妻みたいだったよ。
後ろの座席から運転手の首でも絞めそうな勢いだったし、早く車出せ!って、シートをガンガン蹴ってたし。
しかも、日本語ではキツイ命令の言葉なのに、ところどころの英語では、Could you~とか言ったりして
めっちゃウケル~、
でも、こうゆう場合はヘタな英語使うより日本語で怒ったほうが伝わるもんだね」
何ですと??元はと言えばアンタがペラペラと、アホな観光客丸出しにするからこんなことになったんでょう?!
格式あるホテルを味わう間もなく姉妹ケンカが勃発した一夜でした
確かに頭に血がパーっと昇って、少々ガラが悪くなってしまったのは事実です。
英語に関しても
依頼の場合はCould you~、許可を求める時はMay I~、みたいにフレーズで刷り込まれているためこんな事態でも丁寧語が出てしまったのかもしれません。
気弱な運転手だったので事なきを得ましたが・・・っていうか、最終的には負かしてしまった?けれど、
またしても一歩間違えば、大変怖い目に合ったかもしれない体験でした。
その後もハノイでは、乗ったとたんに物凄い勢いでメーターが上がるタクシーに乗ってしまったり・・・。
この時はすぐにタクシーを止めさせて、降りるときにそこまでの適正価格であろう金額を渡しましたが。
今もベトナムではタクシーに関してのトラブルが多いと聞きますが、この一件からその後タクシーにはめちゃめちゃ神経質になってしまいました。
日本からの一人旅や女性だけで行く場合は、空港ーホテル間は送迎を頼んだほうがいいと思います。
航空チケットとホテルの手配を頼んだ場合、たいてい空港→ホテルの送迎が付いてることが多いので旅行代理店を通して予約するのがお勧めです。
懲りずに行った3度目のベトナム旅は、旅行代理店に手配して頂いてニャチャンとホーチミンの旅でしたが(またも元凶の妹と)、この時はトラブルには見舞われませんでした
こんな怖い体験をしても繰り返し訪れてしまうベトナムって不思議です。