数年前の就職活動
励みはただただ
企業周りをしながら
パンを買うことだった
パン屋を探していて
遅刻したこともしばしば
パンがはみ出したバッグで
面接にのぞんだこともしばしば
チョウシ屋もそのうちのひとつだった
コロッケパンのおいしそうな匂いが
応接室に充満してしまった
面接どころではなかった
歌舞伎座の裏にある
チョウシ屋の行列に並びながら
そんなことを思い出した
父へのお土産
★コロッケパン
青い包み紙がノスタルジーに浸らせてくれる
食べやすいように二つにカットしてくれる気遣い
ゴムを真ん中の切り口でとめるので
通常はパンがつぶれない
しかしパンがふわふわで
あまりに柔らかいので
つぶれてしまったの
母へのお土産
★ピーナッツサンド
あえて食パンではさんでもらった
甘いフィクシングをはさむときには
なんとなく食パンの方がしっくりくる気がする
ちなみに12時過ぎると
オフィスワーカーの行列が
あっという間にできてしまいます
またコッペパンの方は人気があって
売り切れると食パンになります
コッペパンではさんでもらいたい時は
開店直後の11時半が狙い目
息子がコロッケをあげ
母がサンドし2つにカットして包む
あの光景が見たくて
通っているのもある
それにしても
あんなに必死だった就職活動
パン屋さんは選択肢にはなかった
パンのことを熱く語ると
ときどき面接官はこう聞いてきた
「そんなに好きならなぜパン屋にはならないの?」
「好きなことを仕事にすることだけが正しいとは思いません。
趣味を仕事にしてしまったら、オンとオフの区別がつかなくなります。
好きなことしかしない、好きなことしかできないような
視野のせまい人間にはなりたくありません。」
なまいきだった
子供だった
でも必死だった
数年たってワタシはどんな人間になったのだろうか
あの時描いていた将来にむかっているのだろうか




