全くの余談になって申し訳ありませんが

コンフィーはこんな店舗になる予定だったのです。

 

設計は当時あったニチマホテルの設計者に依頼しました。

ネオンサインや丸い出窓が洒落ているなと僕は思っていました。


基礎の枠組みの設置が完了し、工期を短く、段取り良く仕事を

進めるため部材はすべてあらかじめ設計通りに加工され準備されていました。

さて、いよいよ明日基礎コンクリートの流し込みだというそんな日でした。

 

お隣からこれはあんたの敷地からはみ出しているのではないかという

物言いがつきました。設計者に公図を渡してあったのでそんなことは

ないでしょうと確認したところどうやら少しはみ出しているということでした。

 

ですが、だったら空いているスペースにその分ずらせばよいのではと思いましたが

今度は反対の隣から物言いがつきそうだなどといいます。

調べたところはみ出した所は所謂村道という部分で、田んぼに行くために

ついている道なので。そこの所有者さえ了解をとれば購入できるという話でした。

 

田んぼの所有者はうちだったので、これで一見落着、と思いきや次なる問題が

起きるのです。その村道はそこに密着する隣にも購入する権利があり、あなたが

購入するためには隣がその権利を放棄する必要があるというのです。

 

これから何かをやろうしている若者が難儀し、そんな棚から牡丹餅のような権利は

当然放棄してくれるだとうと思い、何度も話し合いに行きましたが、お隣は頑として

首を縦に振りません。

考えたあげく、こういう土地の問題というものは言い難い執着があり、話合いなどでは

解決できないという結論に達しました。

 

そうなると設計はまた一からやり直し。

基礎枠は撤去され、部材は使えるところだけ使うということになりました。

 

書き出すと他にも排水の問題やら何やらが発生しました。無理難題を押し付ける

張本人の家の排水を偶然見ると、よくもまあ人にこんなことを言えたものだという

状態でした。

 

全くもって書かない方が良かったのではないの?

せっかくのお便りの返信に、ということですが、その通りです。

 

ですが生きて日々を送り続けるということは

結構に大変なことだと思うのです。

 

渡辺さんが若くしてこの地を離れることになった。

そこには書いて無いにしても様々な

一筋縄ではいかぬ事情が巻き起こったのだと考えられます。

 

それでも今回このような激励のお便りを頂いたということを

考えてみても、それらの難問はすべてクリアに解決され

充実した日々を送られているのだと思われます。

 

コンフィーも山あり谷ありの日々を送っております。

また新たな山を越えるべく奮闘しているというのが

偽らざるところです。

 

渡辺さんにおかれましても、と。ここで終わるのも

後味としてどうかと思いますので

もう少しだけ書き足したいと思います。

 

③へ続きます。