聴かずに死ねるか!Vol.2 Michel Camilo & Tomatito 「Spa | パンが焼き上がるとうさぎさんがやってくるのだ breadconfiblogのブログ

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パンを作る、ただそれだけだけれども、やりたいことやらなければならないことは沢山あります。それをひとつひとつ叶えていこうと思います。本や映画もそのひとつ。うさぎさんを可愛がることは、ボートを漕ぎ出すように僕を押しすすめてくれることなのです。

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たゆたう水の流れをイメージさせる「Spein Intro」から
それは始まる。

まずそのサウンドから連想される色がある。
それはCD(画像上)にある透き通った light blueだ。

この色のイメージはアルバムを通して
一貫して感じられる色だった。

そして何処かで耳にしたことのある
[Spein」 へと続く。
御存知チックコリアの曲だ。
メリハリがまさにチックだ。

3曲目「Besame Mucho」は定番だ。
私が初めて Michel Camiloを聴いたのは
偶然にもこの曲だった。
最初の一音で購入を決めた。
ギターファンにもピアノファンにも
まさにその期待に応えてくれる。

4曲目 ピアノの弦を押さえて曲は始まる。
ダイアナクラールもDVDでみせていた。

5曲目「Two Much」は胸がしめつけられる。
生まれたばかりの柔らかい心に
初めて感情という概念をそそぎ込まれたような
そんな感触がある。

全曲の感想は意味を成さない。

このアルバムで思い出すのは
スーパーギタートリオのライブだ。(画像下)
ビルエバンスの 「アンダーカレント」を
思い出す人もいるようだ。
気持ちはよく分かる。

全体を聴いて感じるのは
二人ともとても真面目な人で
練習熱心なのだろうなということだ。
よく打ち合わせしてとてもよく練習したという
誠実な雰囲気がある。
それはミリセカンド単位のいささかのズレも
感じさせないプレシャスなプレイにも現れている。

それはまさに怜悧かつ鋭利で
見事だ。その超人的テクニックにため息が出る。

その昔、日本人のプレイにはテクニックはあるが
一音一音に味が無い、といわれた時期がある。

その評論家にこのCDを聴かせてみたい。
何と言うだろうか。

私はこのプレイを「匠」と呼びたい。
「匠」がいかに清々しく深い感動をもたらすか
このアルバムを聴いて確かめて頂きたい。

こんなアルバムを今まで知らなかったのは
残念至極だったが
今そんな思いはひとかけらも残すことなく
すべて払拭された。

まるで過去の様々な失敗が
丸ごと取り払われたような
爽快感を今感じている。

出逢いは劇的で素晴らしい。
音楽においては別離の苦渋を味わう必要もない。

くしくも先日私の作った商品をお求めになった
お客さんがポツリとつぶやいていた。

「今買わないとこの後事故にあってしまうかもしれないからな」

そこまでパンを買うのに思い詰めることも無いだろうが
このアルバムに関していえば それは言えるかもしれない。

後悔しそうなら 聴いた方がいい。
聴けば聴いた人だけが味わう
something elseを理解する事が出来る。

聴かなければそれはそれで宇宙ととも
無関心にただひたすら回り続けるだけだ。