ついさっきガソリンスタンドでガソリンを入れた。
満タンにしてもよいのだが
ガソリンの価格は低下傾向なので
1500円だけ入れることにした。
満タンにしてもよいのだが
ガソリンの価格は低下傾向なので
1500円だけ入れることにした。
「いらっしゃいませ、満タンですか?」 その男は私に訊いた。
「えーっと、1500円」 と私は確かに言った。
「えーっと、1500円」 と私は確かに言った。
「ハイ、満タン了解」
どんな耳をしているんだ。
なかなか勇気のいる言葉だが、
彼はスムースにそう言ってのけた。
彼の声は高らかで陽気だ。
了解という言葉も話し言葉で使うにはなかなか勇気のいる言葉だが、
彼はスムースにそう言ってのけた。
「いや、1500円分」 私はハッキリとした発音で言い直した。
「了解 1500円」 無線機同士で話しているようだ。
「了解 1500円」 無線機同士で話しているようだ。
しばらくしてもう一度彼が近づいてきた。
「灰皿いいですか」
私ははたばこを吸わない。
「いや、いいです」 ガソリンスタンドでの客はそんなに愛想良くはしないものだ。
彼はこう続けた。
「了解 OK!」 彼はついに正体をさらけだしてしまった。
「了解 OK!」 彼はついに正体をさらけだしてしまった。
今まで全国津々浦々とはいわないがかなりの数のガソリンスタンドで
給油したといえる。
給油したといえる。
しかし、「OK!」と面と向かってハッキリ言われたことはない。
その昔「アイラブユーOK」という歌は聴いたことがあるが
接客用語で実際に使用されたのを聞いたのはこれが初めてだ。
接客用語で実際に使用されたのを聞いたのはこれが初めてだ。
もし彼に「アイラブユーOK」とまかり間違って言われたら
私は「シーラブスユー」を突然歌い出そう。
私は「シーラブスユー」を突然歌い出そう。
それ以外彼のOKから逃れられそうにない。
これはガソリンスタンド業界新手の接客用語となり
定着するのか、その推移を固唾をのんで見守る必要がある。
定着するのか、その推移を固唾をのんで見守る必要がある。
彼は律儀に見送ってくれた。
「ありがとうございました OK」 このOKは少し♯した。
「ありがとうございました OK」 このOKは少し♯した。
10kほど走って私は先日テレビで見かけた
奇妙な男の事を思い出した。
奇妙な男の事を思い出した。
OKと決めゼリフをはく
皮の短パンを履いた男だ。
皮の短パンを履いた男だ。
まさか彼を真似たわけでもあるまいが。
しかし、口癖が実際の人格となって表出しているところをみると
彼は かなりあの皮の短パンに
心酔していると言えるのではないだ・ろ・う・か。
彼は かなりあの皮の短パンに
心酔していると言えるのではないだ・ろ・う・か。
波阿弥陀仏 波阿弥陀仏 ぶつぶつ