河﨑秋子著『鳩護』。


小森椿は27歳の会社員。

ある日、一人暮らしの自宅ベランダに白い鳩がやってきた。

怪我をしているらしく飛び立つ気配がないため、しばらく面倒をみることにした。

数日後、奇妙な男に「お前は俺の次の鳩護だ」と告げられる。

それ以降、まるで実体験してるかのような不気味な夢をたびたびみるようになった椿。


これまで読んだ河﨑作品とは全く違う雰囲気でした。

キライだった鳩なのに、勝手に鳩護にされ、だんだんとかわいく思えるようになっていく椿の様子と、鳩護の歴史?のようなものにひかれ、あっという間に読み終えました。


こちらを読んでから、思い出した事が…。

新婚当時、高層マンションの9階に住んでた頃、台風がやってきてベランダに面したキッチンの換気扇がすっっごい音をたてた。

翌日、ベランダに鳩がえーん

鳩が換気扇に巻き込まれたっぽく、もちろん動かなくて。

確か、役所か何かに連絡したけど、自分で処理しないといけなかった。

嫌な思い出。

この作品中でもそんなくだりがありました。

だけど、読んでからは何となく鳩を見る目が変わった気がします。

子供の頃はインコも飼ってたし、鳥の羽根のフワフワ感とか、分かる〜という箇所もたくさんありました。



 

 


今年の本の感想はこの『鳩護』でおしまいです。

お付き合いありがとうございました。