早見和真著『八月の母』。


愛媛県伊予市。

越智エリカはいつかここから出て行きたいと願っていた。

しかしその機会が訪れようとするたび、スナックを経営する母・美智子が目の前に立ち塞がった。

そして、自身も妊娠し、3人の子を持つ。

あの八月。

あの日、あの団地の一室で何があったのか。


愛媛県で実際にあった少女暴行殺人事件がモデルになった小説。

この事件は覚えていました。


ちょっとした気持ちの行き違いとか、思春期のアンバランスさとか、そんな事で思わぬ展開になる事ってあるのかもしれない。

たとえ生まれた環境が最悪だったとしても、流されるのではなく、断ち切ってほしい。

だから結末で、母との縁を自ら断ち切った陽向の決断にホッとしました。