高瀬隼子「犬のかたちをしているもの」。

初読みの作家さん。

先日、別の作品で芥川賞候補となられていた作家さん。


主人公薫は、郁也と半同棲のような生活をしていた。

ある日、カフェに呼び出され行ってみると、そこには郁也と郁也の子を妊娠したミナシロという女性がいた。

郁也はお金を払ってミナシロと性交渉をしていた。

ミナシロは、子供は産むが、その後は薫と郁也で育ててほしいと提案する。


薫は卵巣の病気で、普通には妊娠が難しく、また、手術のトラウマからなのか、男性と付き合ってしばらくすると、行為そのものができなくなる。

郁也との間にも既に性交渉はなく、それでもお互いを必要としていた。


ミナシロからの提案を、最初は拒否していた薫だったが、少しずつ気持ちに変化が見られるその様が興味をそそられました。

大きくなっていくミナシロのお腹と、子供を引き取る日に向けて、だんだん妊婦らしく振る舞おうとする薫。


何とも言えない読後感でした。

やはり芥川賞候補になる作品って、ちょっととらえどころのない雰囲気がありますね。