ブレイディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」。


新潮文庫の100冊から。


英国在住の著者(日本人)とアイルランド人の配偶者との間に生まれた息子の成長を通して描かれる様々な問題。


なぜか息子が選んだのは、元底辺中学校だった。

息子の友達には、人種差別を平然と口にする子や制服を買うことさえできない子もいる。

それは英国の貧困、差別が縮図となって投影されたようにも見えた。


著者が息子に『多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと思う』と言う場面があった。

まさしくその通りだなと感じた。


この本で、様々な問題が取り上げられている。

そういう面では日本はまだまだなんだなぁ。


ブレイディみかこさんは、福岡出身。

荒れている公立中学校から学区内のトップの進学校へ。

高校生活はなかなかに大変だったようです。


息子さんが日本に帰りたがるので、夏にたびたび帰省されているようです。

どこかで見かけたことあるかもしれないなぁ、なんて思いながら読みました。

日本語が話せない息子さんと、日本語しか話さないみかこさんのお父様との関係性にほっこりしました。