島本理生著「よだかの片想い」。
ブロ友さんが読んでいて気になった本。
アイコには生まれながら顔にアザがあった。
小学生の頃にクラスの男子にからかわれて以来、ずっと嫌な思いをして生きてきた。
大学院に進んだある時、出版社に就職した友人から、顔にアザや怪我のある人達のルポルタージュを作るのでインタビューを受けて欲しいとの連絡をもらう。
その本が出版され映画化されることになり、監督の飛坂と出会ってしまうアイコ。
飛坂が監督した過去の映画を見て、彼を好きになるアイコ。
住む世界が違う二人の恋の結末は…。
アザというコンプレックスゆえに、固い殻に閉じ籠っていたアイコ。
それを解きほぐしてくれる飛坂の存在。
『私が飛坂さんを好きなほどには、彼が想ってくれているわけじゃない』
この気持ち、分かりすぎてせつなかった。
誰にでも他人に触れられたくない、同情されたくない、そんなものがあると思う。
そんな頑なな心を、そっと優しく触れられたら、もう好きになっちゃうよね。
自分ばかりが好きで、同じくらい好きになってもらえない。
最初はそれでもいい。
だけど、ずっとその状態だと、不安で寂しくて辛い。
私も似たような恋愛をしたことがあったから、すごく感情移入してしまった。
アイコは、飛坂を好きになって本当に良かったと心から思う。
私もそう。
実らなかったけど、好きになって良かったと思う。
今なら、私も成長したし、良き友人として、笑い話の一つもできるのに。
島本さんはやっぱり恋愛小説がうまい。