伊吹有喜著「ミッドナイト・バス」。
先日彼女の他の作品が直木賞ノミネートされていました。
そう言えば、「四十九日のレシピ」しか読んでないなぁと、本書を借りてみました。
高宮利一は夜行バスの運転手。
40代後半、バツイチ、兄妹二人の成人した子供あり。
主に東京新潟間のバスを走らせる。
ある日、16年前に別れた妻美雪が客として、利一の運転するバスに乗りこんでくる。
体調の悪そうな美雪。
仕事を辞めて突然新潟に帰ってきた息子。
付き合っている彼の家族に悩まされる娘。
利一の彼女の存在。
東京新潟間を走らせながら、少しずつ変わっていく家族の関係。
離婚した元夫婦が、40代後半になってこそ分かる事もあるのだなぁ。
印象に残った美雪の台詞。
「あなたに惹かれるのは若さの名残。私にとってあなたは青春時代そのもの。失われていく若さの象徴みたいなもの。だから惹かれる。愛情じゃない、愛惜なの」
う~ん、なんか分かる。
そして、とっくに成人した子供たちの未来を、心配してしまうのだけど、もう口出しができない、見守るしかない親の気持ちが痛いほど伝わってきました。