知念実希人著「ひとつむぎの手」。
本屋大賞にノミネートされた時に予約していたこの本が手元にきました。
何故にこのタイミングだったのか…
最初から最後まで今の私には涙なしでは読めませんでした。
大学病院の心臓外科の祐介は、医師になって8年目。
手術で患者を救う医師になるべく日々休むまもなく働いていた。
そんな時、教授から、心臓外科にやってくる研修医三人のうち、二人を入局させることができれば、開胸手術例の多い病院へ出向させてやると言われる。
だが、研修医を入局させられなかった場合は、開胸手術をすることのない僻地の病院へとばされることになる。
一流の心臓外科医を目指す祐介は、必死で研修医を指導する。
そんな中、病院内で教授を貶める怪文書が出回り、祐介はその犯人探しまでさせられることになる。
研修医を指導したり、犯人探しをしながらも、日々患者と向き合う祐介。
そしてある時、教授がかけた言葉。
「私たちはただ血管を紡ぎ合わせているんじゃない。患者の人生を、ひいては『人』そのものを紡いでいるんだ」
最後に祐介が選んだ道は、仕方がなかったけど、納得せざるをえないものでした。
夫の入院中にお世話になった心臓外科の医師たちの顔が浮かび、また、本書で描かれる医療用語も、目に浮かび、リアルに読めてしまいました。
そして感動し、過酷な現場で闘っているたくさんの医師への感謝の気持ちでいっぱいになりました。