辻村深月著「青空と逃げる」。
劇団員の本条拳は有名な女優と一緒に乗っていた車で事故にあってしまう。
事故により顔に傷が残った女優は自殺。
そして本条拳の失踪。
拳の妻早苗と小学5年生の息子の力は、マスコミと女優の所属事務所から執拗に夫の行方を問い詰められ、東京から逃げだす。

四万十、兵庫の家島、別府、仙台と親子の逃亡は続く。
力は小学校にも通わず、昼間早苗が働いている間は一人。
だけれども、力なりに小さい世界を広げていき、少しずつ成長していく。
また、早苗も生きていくために慣れない仕事も必死でこなしていく。
別府の職場で、「何か背負うものがある人は強い」という言葉をかけられる。
仙台に滞在中に、拳の居場所が分かり、そこからまた新たな始まり、希望を感じさせる終わり方だった。

母としての目線で読むと、すごく辛くて自分ならここまで頑張れるだろうかと思いました。
そして、まだ5年生の息子にこういう不安定な生活を強いることができるのだろうか…という疑問。

久しぶりの辻村作品でしたが、あっという間に読んでしまいました。