卒業した学校の同窓会会報誌?が定期的に送られてくる。そこに「ご逝去者」の欄がある。何年か前から、気になるようになり、自分と同じ卒業年度を確認するようになった。若い頃はそんなところ、チェックしなかったけどなあ。歳とったんだな。みんな元気でいるかな?先日、そこに知った名前を見つけてしまった。

 

 昭和半ば生まれの女子としてはめずらしいスリムな173センチ。彼女はそれをコンプレックスに思っていたのだろうか?ちょっと猫背だった。白い肌ときれいな歯並び、ショートカットが少しカールしていて美しいお顔立ち。でもアクセサリーは一切身につけず、ファッションにも興味がないようで、いつもジーンズにシャツ姿だった。

 

 口数も少ないけれど、いつもみんなの輪の中にいて、視線を落としたまま、クスリと笑う姿が印象的だった。椅子に座れば足を組み、床では胡坐をかいちゃう。そうそう、女子高にいたら、間違いなくバレンタインデーにチョコレートを山ほどもらっちゃうタイプ。アニメに出てくる美少年みたいだった。

 

 思い出にあるのは、フォークギターの弾き語り。透き通るような伸びやかな声。様々な歌を歌ってくれたけれど、当時流行っていたオフコースの『愛の唄』に私はしびれた。

 

 親戚、家族、親しい友人の死に、ショック、悲しみ、寂しさ、色々な思いはあれど、滅多に泣かない私。その人がどれだけ周りの人に愛され、楽しい時間も過ごし、困難にも立ち向かい、人生の最期を迎えたこと、うっすらと知っているから。もちろん、ご本人にしかわからないことはたくさんで、私がそんなこと言うのもおかしいかな。

 

 けど、彼女は違う。40年以上会っていなかったのだ。その間の彼女のことをいろいろと想像する。あんなに毎日のように顔を合わせていたのに、卒業してからそれはぱったり途絶えた。ミステリアスな彼女だったから、なぜか踏み込めない気もした。知らない分だけ、見えない分だけ、余計に想像し、なんだか泣けてくる。そして、紙切れ1枚で彼女の人生の終わりを知らされた。いつか連絡していればよかった。これを後悔というのだな。

 

 40年前にスマホがあったなら、あの歌声が今聞けたのに……。彼女の『愛の唄』をもう一度でいいから聞きたい。

なんだか泣けてくる

 

 

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