私は、鍾乳洞が好きだ。ただ、今は日本の鍾乳洞を訪れてみようって気持ちはあっても、時間とお金と気持ちが充実していない。今までも行く先々の観光地にたまたま鍾乳洞というものがあれば
「行こう行こう」
となるくらい。特に夏の暑い時期はお勧め。
ところが、何か所か、大きな音で音楽が流れていたり、ライトアップが過剰すぎて興ざめしたところがあった。「自然にできた氷の形が動物に似ている」などと、これでもかとアピールされていたりもした。
私は自然がいい。もちろん暗くて足元が危ないところに灯りがともされているのは当然納得ですが。水の落ちる音が聞きたい。自分で見て、感じたい。
そうそう、私は鍾乳洞に限らず、暗い洞穴が好きなのかもしれない。洞窟とかね。
何年も前だが、夫と京都観光をした時、清水寺の「胎内めぐり」をした。仏さまの胎内に見立てた暗闇を通る修行のひとつということだ。真っ暗な中を綱のように入口から出口まで続いた大きな数珠を頼りに歩き、生まれ変わって願いをかなえることができると言われている。ほらほら、こういう冒険のような暗い穴倉好きの私は
「これ、やってみようよ」
と夫を誘った。
ところが、がっかり‥‥‥。私たちの少し前を若いカップルが歩いていた。真っ暗なのだが、
「ねぇ、まじ、怖いんだけど‥‥‥」
「ちょっと待ってよ~♡」
「ウチラ、手、つないだらご利益無くなるの?」
甘い声が思いっきり響き渡る。
もうね、勘弁してくださいよ。暗闇を落ち着いた気持ちで、でもちょっとドキドキしながら自分だけの力で歩くってのを想像していた私だったけど、怒り心頭でした。その若い2人に嫉妬していた?なんてことは間違ってもありませんし。
拝観料、その2人に返していただきたい。こんなことじゃ、願いも叶いそうもないし。あ~ぁ!