20131227_子どもの世界 | バルセロナ日記

20131227_子どもの世界

* 長い話になっています *







大人には分からない、子供の世界


そう言えば私にもそんな世界があったなと、この本を読んで思い出しました




『 おんぶにだっこ 』 さくらももこ著


本に関する活動をしている友人が、今の私にピッタリだと言うことで


わざわざ日本から送ってくれました


彼女のブログは こちら です。『カッテニカケハシ』 にこのことが書いてあります




この本は、著者が自分の幼年期の記憶をたどって書かれています


悩みや不安ばかりが多かったそうで ( あとがきより )


私は読みながら、切なくなったり淋しくなったりしながら、共感した内容でした


読み進めるうちに、自分の記憶もどんどんよみがえって来ました


そして、大人には理解してもらえない、上手く伝えられない


子供だけの、私だけの世界があったことを思い出したのです




ひとつ、具体的に例を書きます


『 盗んだビーズ 』 という章があって


私は、自分が駄菓子屋でガムを盗んだことを思い出しました


( モノを盗んだことをブログに書いていいのか分かりませんが


 もし気分を害する方がいたら、削除します )


小1だったと思いますが、私は駄菓子屋で10円ガムを盗み、見つかって


蚊の鳴くような声で母に報告して、2人で謝りに行きました


と、言うのが、大人の世界から見た、客観的な内容でした


しかし、言い訳になるかも知れませんが、私の世界では違いました


盗んだわけじゃなかったのです


友人が、くじ付きガムを買ってアタリが出て


タダでガムをもらいに行く様子を見て、私は


「 あのガム、タダでもらえるんだ。じゃあ私も1つもらっておこう 」


と思ったのです


ゲームセンターや駄菓子屋とは無縁だった私


アタリくじ付きのガムがあることすら知りませんでした


駄菓子屋のおばあちゃんに手を掴まれて、そこで初めて


「 いけないことをしたんだ!どうしよう・・・ 」 と地獄に落ちた気持ちでした


親からは


「 なんでガムなんか盗んだの?そんなに欲しかったの? 」


「 お小遣いが欲しいなら言いなさい 」 ( もらっていませんでした )


などと、真っ当なことを言われた記憶がありますが、私にしてみれば


「 10円ガムなんて、欲しい訳ないじゃない!


 ガムをくれるって言うから (誰も言ってない) もらっただけなのに


 おかしなこと言わないで! 」 と、ヤケクソな気持ちで生返事をしていました




友人にこの話をすると、彼女も、思い出がよみがえって来たと言い


彼女の思い出話を聞いて、私もまた別の思い出がよみがえり・・・


お茶でも飲みながら、ゆっくりを思い出自慢をしあいたかったです(笑)




その他にも私は、死後の世界を思って悩んだり


地獄の存在を知って、足踏みミシンの下でさめざめと泣いたこともありました


姉に付き添って、遊びがてら毎週日曜日教会に通っていた私は


「イエス様を信じれば、死んだら永遠の命がもらえる 」 と聞いて


永遠の命・・・怖い!とブルブル震えました


だって、ずっとずっと生き続けなくてはいけないなんて、終わりがないって怖い!!


当時すごく悩んで、キリスト教徒の知り合いの方に話したこともありましたが


誰も回答はくれませんでした


大人は何でも簡単に解決出来ると思っていた私は


なんでみんな、私がそんな質問をしたことばかり面白がって話題にして


肝心の答えは誰も出してくれないんだろうと、大人達に失望しました




筆者があとがきで言っていますが、幼い頃はピュアだったと思います


私は、幼少時の、大人には理解できない自分の世界があったことを思い出し


そしてこうした自身の思い出の中に身を置くことにより、今にしてようやく


小さい頃の自分を肯定してあげられたように思います




今私は、息子と日々過ごし


「 なんでそんなことしたの? 」 と毎日言ってしまいます


けれど、彼にもきっと、私には分からない彼の世界があるのでしょう


今は上手く説明できないどころか、会話自体殆ど出来ない状態です


息子も今後、私が理解出来ない彼の世界で悩むかと思いますが


その気持ちを全て理解してあげられなくても


「 大人には分からない、子供にしか分からないことがあるのだ 」


と認識していることが、息子にとって大事なことなのかなと思いました


そういった意味で、今この本に出会えたことに、友人に感謝しています




ちなみに、著者の家には顕微鏡があったそうですが


何と我が家にもありました


同級生の皆さん、皆さんの家にもありましたか?


さくらさん同様、私も、一般家庭にはないものだと思い驚いたものでした




* * * * * * *




話が長くなり恐縮ですが、友人が、クリスマスカードと一緒に


地域の幼稚園協会のパンフレットを送って来てくれました


こういうものは、私は全く触れる機会がないので、すごく嬉しいです


Oちゃん、どうもありがとう!




彼女は、自分の中で腑に落ちたので、送ってくれたそうです


父母セミナーの内容は、


『 子どもの心に添ってみよう。子どもの気持ちがよみがえります 』


読んだ本ともリンクしそうでグッドタイミングでした




とても勉強になった内容でした


特に心に残った部分 :


子どもの心に添うと言うのは


こう思っているのかなとうことを、口に出して声をかけること


子どもが泣いていて、大人はよく 「 どうしたの? 」 と声かけするが


どうしたか言える子は泣いていない


子どもは訳を知ってもらってほっとするのではなく


感情を共感してもらうとほっとする




心に寄り添うことは、赤ちゃんの時には親は出来ていたはず




子どもは生きる力を持っている


その子が本来の育ちを健康にしていくためにに必要なのは


大丈夫だよと言う親の温もり、抱きしめてくれる親の膝


心配で振り返った時にそこにいてくれること


見えないへその緒がきちんと繋がっていること


最終的に親の愛情と言うのは


子どもに温かいご飯と寝る場所を用意して


顔色をチェックして様子を見ること




毎日反省ばかりで自己成長のないがっかりな私ですが


めげてもいられません


少しずつでも、彼の気持ちに添えるようになりたいなぁと思います