夫婦として破綻しているな、と感じ始めたのは、この家の中でのLINEからである。

 

「行ってきます」や「おかえり」「ただいま」なんて当たり前の会話すら無くなっていき、終いには「お風呂入った?」とLINEで聞かれていた。

 

もう、こうなると、ブラジルの嫁に対する思いは、無関心である。

 

昨年末に、「家を出ます」とだけ告げ、しばらく(正確には10日間)我が家で何食わぬ顔して過ごしていたブラジルの嫁であったが、LINEにて

「いい加減に出ていってくれ」と告げた。

 

目には目を。ではないが、その後のやりとりは全部LINEである。

 

ブラジルの嫁と言う名を与えたように、日本語での会話が成立しない。

 

よって、こう返答が来た。

 

「私はそんなこと言ってない」

 

世間通念上の常識の範囲、と言うものは、人により物差しが違うので、ここではあえて取り上げずにいるが、自分がされて嫌なことを相手にしない、と言うのは幼稚園や保育園で教わっているはずだ。

 

「逆の立場だったら、どう思うの?嫌じゃない?」

と聞くと、

「私は別に嫌じゃない」

と返答が来たら、グーの音も出ようものではないのだ。

 

ブラジルの嫁との戦いの火蓋は、家庭裁判所へと委ねられているが、果たして・・・