最初に断りを入れておきますが、私はオーダーする側はやって欲しい事や好みを正確に伝える義務があるし、店舗によって型紙・仕様が存在し、それらを考慮してオーダーしなくてはいけないというスタンスです。
なので後述する事柄は、純粋に今後オーダーする際に自分自身が留意しないといけないなと感じた事柄を共有しているだけにすぎません。
ハンドメードが前提になりますが、ユニバーサルランゲージで、スーツをオーダーしてみて分かった事、注意点などを纏めます。
ハンドメードとマシンメードは、縫製する提携工場が異なります。
昨年の話になりますが、仕様外の注文については、マシンメードの工場の方が柔軟に対応してくれる傾向があると店員さんから伺っています。
ジャケット
ラペル幅は任意の幅で指定して作る事は不可です。
パターンオーダーなので仕方ないですね。
ウェストコート
型紙も色々あるので一概に言えないところがあるかも知れませんが、BS系統は着丈が長めになります。
ローライズのスラックスならサイズ感が丁度良いと感じますが、ミドルライズ(ウェスト へそ位置)のスラックスとの組合わせでオーダーする際は、最近の傾向を加味すると注意が必要になるかと思います。
店舗でのウェストコートの着丈補正は、肩を詰める対応になる。
出来上がり後の補正対応になります。
青色の楕円で囲った部分を詰める形になります。この場合、Vゾーン・アームホールが狭くなる事に留意する必要があります。
赤色の楕円で囲った部分を詰める事は対応して貰えません。
着丈が短いものを作りたければ、サイズ・Drop値の小さなサイズでオーダーする。
着丈が短いものを作りたければ、サイズ・Drop値の小さな物を身幅を詰める要領で対応可能かと思われます。
この方法は、ウェストコートを注文した後に店員さんから提案して頂きました。
その際、サイズ・Drop値の小さなゲージ服を試着してみましたが、この方法はありかもと感じました。
次回も3ピースをオーダーするので、試してみようかと思っています。
スラックス
気に入った型紙の股上を深くしてオーダーしたい場合は
私の場合、ミドルライズのタック入りスラックスを作りたかったので、JW21・NZ01共にウェストサイズが大きい股上が25cmのゲージ服を着用し、各部位を補正する形でオーダーしました。
その事で、着用時のスラックスのラインがおかしかったり、着用感が悪い等の不都合は生じていないです。
タックの深さは限界があるものの深くすることが可能でした。
仕様外の対応になるので、フィッターによって対応の可否が分かれるかもしれませんが、タックの深さを変える事が出来ました。
具体的には、2タック スラックスの内側タックの深さを2cmに、1タック スラックスの深さを2cmにして貰いました。深さ2.5cmの対応は不可でした。
2タック スラックスの型紙:JW21 は、インタックにする事は出来なかった。
2017年6月時点の話になりますが、アウトタックをインタックにする事は不可能でした。
ただ、仕様なんて時の経過とともに変わる事もあるので、オーダーする度に対応可能か確認する事が肝要かと思います。
型紙:NZ01 にタックを刻む際の刻み位置の注意点しましょう。
NZ01 は1つタックを刻む事が可能ですが、タックの刻み位置に注意しなくてはいけません。
何も指定しなければ、青色の実線の部分からタックが刻まれます。
前開きを起点(赤の点線)に前身頃のベルトループ(緑の点線)との中間ポイントからタックが刻まれます。
NZ01は、ゲージ服がノータックなのでスラックスが出来上がるまで、この仕様に気が付けませんね。
標準でVスリット・ピンループが付いていない型紙でも付ける事が可能でした。
直し対応の際店員さんから聞いた話になりますが、Vスリット・ピンループを付ける事が可能です。
ピンループを直し対応で付ける場合は、余り生地を持参する必要があります。
私は、直し対応でVスリットを付けてもらいました。
後日、ピンループも付ける予定でいます。
腰裏のプリーツが入ります。
初回、オーダーした時に品物を受け取って初めて気が付いたんですが、腰裏にプリーツが入ります。裏地にヒダをつけて生地をたるませて、より曲線を描き人体に沿うように工夫した意匠になります。個人的には「えっ!」と驚きました。
その他
ゲージ服は、ハンドメードとマシンメードがあります。
実際、ハンドメードとマシンメードのゲージ服ジャケットを羽織った事があります。
当然、ハンドメードのゲージ服の方が着心地が良かったです。
ハンド・マシンどちらで作るか悩んでいる方は、一先ず、どちらも羽織って着用感を確認しては?と思います。
スラックスは・・・、ハンドメードとマシンメードのゲージ服があるのか分かりません。
無いとおかしいような気はします。
(※) ぴょんたさん スーツ部位の説明の為のリンクを許可頂いて有難うございます。