2011年3月11日、私は歌と演技のレッスンの為、渋谷のオフィスからレッスン生の待つスタジオへ向おうと支度をしていた。
14時46分、突然の強烈な地震!
咄嗟に身体を横にして、右足でパソコンラックを支え、左手で多くの書類が並んだ5段の本棚を押さえた。
すると、約3m離れたところにあったラックが「ぐわっしゃー!」と音を立てて倒れ、約400枚のCD&DVDが崩れ落ちた。
その他にもソファは移動してしまい、部屋の中は滅茶苦茶。
地元の福岡から上京して約30年経っていた私は、ちょくちょく起きる東京の地震には慣れていたつもりだが、今回は尋常じゃないということが一瞬で理解できた。
すぐに、レギュラーの仕事で現場へ行かせていたタレント2名に電話した。
1名は電話に出た瞬間、涙声で興奮していたが無事が確認できた。
が、もう1名は電話がコールさえしない。
「電波の届かないところにあるか、電源が入っていない為・・・」というアナウンスが流れるだけ。
メールで「大丈夫か?!」と打つ手が震えてたのを憶えている。
結局、その1名の無事も確認できて仲間と一緒にいて大丈夫だった。
レッスン生とも連絡が取れて、レッスンは中止に。
涙声の1名の現場は、新橋駅前。
多くの人で騒然としていたようだ。
当然、現場は中止。
彼女の自宅は新橋からは遠い。
「何とか渋谷まで来れるか?」というと、「とにかく向かいます!」と言って、新橋から2時間以上歩いて、渋谷に到着。
その後オフィスは、そのタレントを含めて帰宅難民の受入所となった。
皆んなでテレビで繰り返される津波の映像をただひたすら観ながら、これからどうなるのか不安な心を寄せ合った。
東日本大震災で亡くなられた方、ご家族や友達など大切な人を亡くされた方、ご自宅を無くされ今もなお避難所で生活されている7万人の方・・・
無念だったでしょう。怖かったでしょう。悲しかったでしょう、辛かったでしょう。
今も大変な思いをされているでしょう。
残念ながら、いつかまた地球上のどこかで自然災害は必ず起きる。
そして、また悲しい思いをする人がいるかもしれない。
少しでも多くの人が愛に溢れた平和な暮らしが出来ますように。
綺麗ごとと言われるかもしれない。
偽善者扱いされるかもしれない。
でも微力ながら私にできることを考え、行動します。
今年1月に生まれたブランド「AFFECT GRAND」は、ブランド・コンセプトに『愛と平和』という言葉を持ちます。
自分にとって、愛とは?平和とは?
そのために何が出来る?
もし道で、足の不自由なお年寄りが困っていたら助けますよね。
綺麗に掃除された室内で、目の前ににゴミが落ちていたら拾いますよね。
きっと、そんな単純なことからで良いのではないでしょうか。
「AFFECT GRAND」は、そこから始まったブランドです。
今は意味が分からない人が多いでしょう。
もちろん、半年や1年でブランドとして確立するなんて思っていません。
少しずつではありますが、世の中に有益なブランドとして成長するよう頑張ります。
皆さんの“愛と平和”に繋がれば嬉しいです。