故ジョンヒョン(SHINee)、女性アーティストへ遺書公開を頼んでいた… 「僕がこの世から消えたら、掲載してほしい」
彼女は遺書を公開する直前の文章で、「ジョンヒョン本人が、この世から消えたら、文を直接掲載してほしいと言いました。そのような事は起こらないでほしいと願っていましたが…。遺族と相談した結果、彼の遺言に従い、遺書全文を公開することにしました」と説明。
Nine9は「物議を醸すかもしれない、という懸念もあります」とした上で、「しかし、そのようなことも予想した上で、ジョンヒョンは私にお願いをしたのだと思い、私がジョンヒョンのためにできる最後のこと、それをすべきだと考えました」と遺書公開に踏み切った経緯を明かした。
【全文】「SHINee」ジョンヒョンの遺書公開 「これまでよくやった、お疲れさまと言って…」
「SHINee」ジョンヒョン(享年27)の遺書が、「Dear Cloud」のメンバーNine9(ナイン)を通じて公開された。
以下、全文。
僕は内側から故障した。
ゆっくり僕を食い荒らした憂鬱は結局は僕を飲み込み、
僕はそれに打ち克てなかった。
僕は僕を憎んだ。途切れる記憶を掴み、いくらしっかりしろ、と叫んでも答えはなかった。
詰まった息を楽にしてあげられないなら、いっその事、止めたほうがいい。
僕に責任が持てる人は誰か、と聞いた。
君だけだ。
僕は一人だった。
終らせるという言葉は簡単だ。
終らせることは難しい。
その難しさで今まで生きてきた。
逃げたいこと、だと言われた。
そう、僕は逃げたかった。
僕から。
あなたから。
そこにいるのは誰かと聞いた。僕だと言った。また僕だと言った。そして、また僕だと言った。
なぜ何度も記憶を失うのか、と言った。性格のせいだと言われた。そうですね。結局は全て僕のせいですね。
気付いてほしかったが、誰も分かってくれなかった。僕に会ったことがないから、僕がいるのも知らなくて当然だ。
なぜ生きるか聞いた。ただ。ただ。みんなただ生きているらしい。
なぜ死ぬのか、と言われたら、疲れたからと言いたい。
苦しめられ、悩んだ。うんざりする痛みを歓喜に変える方法は学んだこともない。
痛みは、痛みでしかない。
そうしないで、と僕を責めた。
何故だ?どうして僕は僕の思い通りに終わらせてはいけないの?
なぜ痛いのかを見つけて、と言われた。
とてもよく分かっている。僕は僕のせいで痛い。全部僕のせいで僕が悪いのだ。
先生、こんな言葉が聞きたかったんですか?
いいえ。僕は何も間違っていません。
落ち着いた声で僕の性格のせいだと言われた時、医者はとても楽なもんだなと思った。
なぜここまで痛いのか、不思議なくらいだ。僕よりつらい人々もちゃんと生きているのに。
僕より弱い人もしっかり生きているのに。
違うかもしれない。生きている人の中で僕よりつらい人はいないし、僕より弱い人もいない。
それでも生きていけと言われた。
なぜそうしなきゃいけないのか数百回も聞いても、僕のためではない。あなたのためだ。
僕のためだと思いたかった。
知らないくせに、勝手に言わないで。
なぜ辛いかを考えてみなさいなんて。何回も言っただろう。なぜ僕が辛いのか。それだけでこんなに辛くてはいけないのか?もっと具体的なドラマが必要なのか? もっとエピソードがあってほしいのか?
もう言っただろう。もしかしたら聞き流したんじゃないの? 克ち抜くことができるものなら傷は残らない。
世界とぶつかるのは、僕の役割じゃなかったみたい。
世の中に知られるのは、僕の人生じゃなかったみたい。
みんなそれで大変だと言った。ぶつかって、知られて辛かった。なぜそれを選んだのか。笑えるもんだ。
今まで耐えてきたのが不思議なくらいだ。
何をもっと言えるか。ただお疲れさま、と言ってほしい。
これまでよくやったと。ご苦労さまと言ってほしい。
笑うことはできなくても、責めたままで送り出さないでほしい。
お疲れさま。
本当にお疲れさま。
さようなら。
https://news.infoseek.co.jp/article/wowkorea_203507/?scid=tw
「僕は黒い犬を飼っている」
飼い犬の名前は「うつ病」
僕は「黒い犬」を飼っていた。その犬は「うつ病」という名前だった。僕は黒い犬が現れるといつも虚しくなって、人生がゆっくり進んでいるように思えた。彼は何の理由もなく突然現れて、僕を驚かせた。
黒い犬のせいで、見た目も気持ちも、実年齢より老けてしまった。
自分の周りはみんな人生を楽しんでるのに、僕は黒い犬を通してしか世界を見ることができなかった。
これまで楽しんでいた物事も、突然楽しめなくなった。
彼のせいで食欲までなくなってしまった。
僕の記憶力と集中力も噛み砕かれてしまった。
黒い犬と一緒だと、何をするにもどこへ行くにもかなりのエネルギーが必要だった。
彼は僕が持っていた社交的な自信を、嗅ぎ付けては追い払ってしまった。
私が1番怖かったのは、このことを周囲に知られて悪口を言われる事だった。
黒い犬を飼っているという、恥ずかしさと不名誉があったから、周囲に気付かれなかいつも不安だった。
それらを隠すために、ものすごいエネルギーを注ぎ込んだ。自分の感情に素直になれないと、すごく疲れる。黒い犬のせいで、考え方や言う事が消極的になった。
すごくイライラさせられて、とっつきにくい性格になってしまった。
愛する人や、友だちも奪われた。彼のせいで、すごく消極的な考えが何度も出てきて、それで目が覚めてしまった。そのたび彼は、次の日もどれだけ疲れることになるかを思い出させた。
黒い犬を飼って人生を送ることは、気分が落ち込むとか悲しくなるとか、ブルーになるという事じゃない。最悪の時は、感情すら奪われてしまう。
年を取るにつれて、黒い犬も大きくなった。そして、いつも身の回りにいるようになった。
彼を追い払うために何でもやってみた。
でも結局、いつも勝てなかった。
また起き上がるより、沈んでいたほうが楽になってしまった。薬を飲み始めたらいいかとも思ったけれど、全然よくならなかった。
最終的にはみんなから、全てのことから、完全に孤立するようになってしまった。
黒い犬は、ついに僕の人生を乗っ取ることに成功した。
黒い犬との付き合い方
人生の全ての楽しみがなくなった時、人生自体に疑問を持ち始めるようになった。ありがたいことにちょうどこの時、専門家に助けを求める事ができた。これが回復への第1歩で、人生のターニングポイントだった。僕は、自分がどんな人間であるかは関係ないという事を学んだ。何百万人もの人が、黒い犬の影響を受けている。どんな人にも起こり得る事なのだ。
それに、単純な解決策も魔法の薬もない、という事も学んだ。
薬が効く人もいれば、他の治療が必要な人もいる。身近な人に正直で素直でいれば、状況ががらりと変わる事もわかった。
何より大事なのは、黒い犬を恐れるのではなく、自分のやり方でちょっとした工夫をすればいいという事だ。
疲れてストレスがたまっている時ほど、黒い犬は大きく吠える。だから心を落ち着かせることが大事だという事を学んだ。
定期的に運動をする事は、軽度から中度のうつに対して治療薬と同じ効果があることは、臨床的に証明されている。だから散歩に行くか走るかして、黒い犬を家に置いて来るんだ。
日々の気持ちを日記につけるといい。考えを紙に書くと、感情が整理されて頭もすっきりする。感謝をする事も忘れないようにしよう。
覚えておくべき1番大事な事は、どんなに状況が悪くなっても、
正しい道を選んで、正しい人に助けてもらえば、黒い犬との日々とはお別れできるという事。
黒い犬に感謝してるとは言えないけど、とっても素晴らしい先生だったとは思う。
彼のおかげで人生を再評価させられ、より生きやすいようにしてくれた。問題から逃げようとするより、正面から受け止めるほうがいいという事が分かった。黒い犬はこれから先も、僕の人生の一部になっていくと思う。
でも前みたいな猛獣ではない。今では分かり合える。知識、忍耐、訓練、ユーモアを学べた。どんな最悪な犬でも、治療する事はできる。
もしあなたが大変な状況にあったとしたら、助けを求める事を恐れないで欲しい。助けを求める事は、全然恥ずかしい事じゃない。人生を楽しむチャンスを逃すほど、残念な事はないのだから。