ロボット Chatさんが今日も困っている。

株を始めて、まだ大して経っていない。

TOPIXもよく分からなかった人間が、なぜか今、

経済ニュースを読んでいる。

笑える。

しかも読んでいる本人が、

「何が書いてあるのか、よく分からない」

という状態である。

それでも読む。

分からん。
でも読む。

そのうち分かるやろ、くらいの勢いである。


---

「買い予想数上昇」って、めっちゃ買わせに来るやん

みんかぶを見ていたら、

「買い予想数上昇ランキング」

なるものが出てきた。

煽ってるう。

初心者が見たら、

「買い予想が増えている」
「みんな上がると思っている」
「じゃあ買った方がいいのか?」

となりそうな名前である。

ところが実際の株価を見ると、

買い予想数が上昇しているのに、普通に下がっている会社がある。

なんでやねん。

ここで私は、ようやく気付いた。

この人達も予想やん。

専門家だろうが、ランキングだろうが、SNSだろうが、AIだろうが、

未来について語っている以上、

予想は予想。

当たり前のことに今さら気付く。

さすが素人である。


---

良いニュースなのに株価が下がる

さらに面白かった。

TOPIXへの採用候補として名前が挙がる。

普通に考えれば、

「おお、それは喜ばしい」

と思う。

私はそう思った。

ところが、同じように名前が出ても、上がる会社もあれば下がる会社もある。

意味が分からない。

良い話なら上がるんじゃないの?

どうも株というものは、そんな素直な生き物ではないらしい。

ニュースそのものではなく、

そのニュースを見た人間が、買うのか、売るのか。

すでに期待して買っていた人が、

「はい、材料出ました。利益確定します」

と売れば、良いニュースでも下がる。

逆に、

「これはまだ上がる!」

と人が殺到すれば上がる。

つまり私は企業を見ているつもりで、

人間の欲望まで見なければならなくなった。

キモチワルイねっ。


---

株もボートレースも、やってること一緒やん

ここで猛烈な既視感があった。

私、これ知ってる。

ボートレースでやったやつや。

予想屋が言う。

「これが来ます!」

私は見る。

「ほんまか?」

公式データを見る。

直前情報を見る。

実際のレースを見る。

外れる。

「なんで外れた?」

記録する。

株でも同じだった。

専門家が言う。

「この銘柄に注目です」

みんかぶに買い予想が並ぶ。

SNSでも誰かが推している。

私は見る。

「ほんまか?」

株価を見る。

出来高を見る。

板を見る。

ニュースを見る。

そして数日後、

「で、実際どうなった?」

を見る。

やること一緒やん。


---

しかも予想がヘッポコでも、人がついてくる

これがまた面白い。

仮に予想があまり当たっていなくても、

その人の発信を待っている人がいる。

「前に当たったから」

「この人なら知っているはず」

「みんな見ているから」

「乗り遅れたくない」

理由はいろいろあるだろう。

つまり、

予想の精度と、人を動かす力は別物。

そして株では、人が本当に買えば株価が動く。

予想が出る。
人が集まる。
株価が上がる。

すると、

「ほら!当たった!」

となる。

さらに人が集まる。

…………。

キモチワルイねっ。


---

では誰を信じればいいのか

ここまで疑い始めると困る。

専門家を疑う。

SNSを疑う。

ランキングを疑う。

ニュースの解釈も疑う。

AIも当然疑う。

そして私自身は株の素人なので、

自分が一番信用ならない。

詰んだ。

誰も信じないのでは、株なんて買えない。

そこで考え方を少し変えることにした。

誰かを信じて買うのをやめる。

会社が実際に発表したこと。

決算の数字。

実際の株価。

出来高。

板。

ニュース。

専門家の予想。

AIの分析。

自分の感覚。

全部を同じ「情報」として置いて、

複数の根拠が同じ方向を向いたら、小さく金を置いてみる。

間違っていたら撤退する。

要するに、

信仰ではなく暫定採用。


---

人間不信。AI不信。でも株は買う

こうして、とんでもない投資スタイルが出来上がりつつある。

人間を信用しない。

AIも信用しない。

自分も信用しない。

でも株は買う。

何を頼りに投資しとんねん。

自分でもそう思う。

ただ、一つだけ決めた。

誰が言ったかではなく、

「実際、その後どうなった?」

を残す。

専門家の予想も。

市場の人気予想も。

HACHI-0の判断も。

そして、

「なんかこれ上がりそう」

という素人ゲスの予想も。

全員まとめて後から採点する。

専門家が勝ったら、

「やっぱり専門家はすごかった」

と書けばいい。

AIが勝ったら、

「AI怖え」

でいい。

そして万が一、ゲスが勝ったら――

大変申し上げにくいのですが、ゲスが勝ちました。

最悪である。


---

株を勉強していたはずなのに、

気付けば、

人間がなぜ金を動かすのか

を調べ始めている。

ボートレースでも同じところに辿り着いた。

結局、数字の向こう側にいるのは人間なのだ。

だから当面、

経済ニュースを読む。

何が書いてあるのか分からなくても読む。

そして時々こう言う。

「で、あなたの予想、実際どうなったん?」

品性のカケラもない。

だが、検証だけは真面目にやろうと思う。

ロボット「ゲス、ト、専門家、ノ180日ノ記録。」