ロボット CHATさんが今日も困っている。


株を始めて思う。

私は、モノを知らなすぎるゲスである。

板を見れば、

「何この数字の列。気分悪っ」

ストップ高になれば、

「え、買えないの?」

PTSが出てくれば、

「それ何でしたっけ?」

特別買い気配。

信用取引。

出来高。

売買代金。

浮動株。

適時開示。

次から次へと知らない言葉が出てくる。

ゲス世界一を目指しているというのに、
ゲスの基礎学力が足りない。

困ったものである。


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SNSを見ていたら、もっと分からなくなった

株のSNSを見ると、

「この銘柄来ます!」

「まだ間に合います!」

「私はここで買いました!」

「爆益!」

みたいな話が次々流れてくる。

見る。

気になる。

株価を見る。

本当に上がっている。

すると、

「買った方がいいのか?」

と思う。

ところが、その頃には既にものすごく上がっていたりする。

それでも買う人がいる。

さらに上がる。

もっと買う人が来る。

と思ったら、突然ドーンと落ちる。

怖っ。

私は仕事中、板にかじりついていることなんて出来ない。

株価が1円動くたび、

「キャー!」

「ギャー!」

「戻ったー!」

なんてやっていたら仕事にならない。

そもそも、そんな生活をしたいわけでもない。


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別にSNSが悪いわけではない

ここは大事。

SNSが悪いわけではない。

発信している人が悪いとも限らない。

当たる人だっている。

ものすごく勉強している人もいるだろう。

問題はそこではなかった。

私が振り回されるのが嫌なのだ。

誰かが「上がる」と言った。

株価が急騰した。

板がものすごい勢いで動いた。

みんなが買っている。

そのたびに自分の判断まで変わってしまったら、

私の金なのに、判断しているのは私ではない。

これは嫌だ。


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ゲス世界一になるなら、他の人間は関係ない

ここでようやく気付いた。

私は別に、

「誰より早く銘柄を見つけたい」

わけではない。

「有名な投資家に勝ちたい」

わけでもない。

「SNSの人より先に買ったぞ!」

と言いたいわけでもない。

そんなことはどうでもいい。

ゲス世界一になるなら、他の人間なんて関係ない。

戦う相手を人間にしていたこと自体がおかしかった。

見るべきものは、

会社で何が起きたのか。

数字はどう変わったのか。

なぜ資金が入ってきたのか。

その値段には納得できるのか。

そして、

自分の予想が間違っていたら、どこで認めるのか。

こっちだった。


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「上がりそう」では面白くない

AIに、

「テンバガー候補を探して」

と言えば、候補は出てくる。

でも最近、それだけでは物足りなくなってきた。

なぜ?

どうしてこの会社?

何が変わった?

それは本当に株価を動かすほどのこと?

もう株価に織り込まれていない?

失敗するとしたら何?

そこまで欲しくなった。

つまり、

話が転がるには理由と納得が必要なのだ。

「AIが選びました」

「上がりました」

「やったー!」

終了。

これでは面白くも何ともない。

逆に、

「この理由で上がると思った」


「買ってみた」


「下がった」


「なんでやねん」


「調べた」


「ここを見落としていた」


「では機械を直そう」


「次、行ってみよう」

こっちの方が圧倒的に面白い。

失敗まで物語になる。


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だから「振り回されない機械」を作りたい

今作っている株のスクリーナーも、目的が少し変わってきた。

単なる、

「上がる株発見機」

ではない。

欲しいのは、

「私を振り回されにくくする機械」

である。

買う前に、

なぜ買うのか

何が根拠なのか

いくらなら買うのか

何が起きたら買わないのか

どこまで下がったら仮説を捨てるのか

何が起きたら売るのか


これを決めておく。

そうしたら翌朝、

「この株ヤバい!」

「絶対来る!」

「乗り遅れるな!」

と言われても、

条件に合わなければ、

知らんゲス。

で終われる。

みんなが買っていても、

知らんゲス。

ストップ高でも、

知らんゲス。

私の指値まで来なかったら、

ご縁がなかったゲス。

これでいい。


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爆益を全部取らなくていい

これは結構、大きな変化だった。

爆益を取り逃がすのは悔しい。

そりゃ悔しい。

目の前で株価が2倍になったら、

「買っときゃ良かったあああ!」

とは思うだろう。

ゲスだから。

しかし、

爆益を全部取りに行こうとすると、爆損にも全部参加することになる。

私は仕事中に株価を監視し続けることも出来ない。

だったら、

取れない利益は諦める。

その代わり、

自分で説明できない損失を減らす。

こっちの方が現実的だ。


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モノを知らなすぎるゲスの180日

ということで。

AI株式投資180日実験。

どうやら、

「AIはテンバガーを当てられるのか?」

だけではなくなってきた。

むしろ、

モノを知らなすぎるゲスが、180日かけて「自分の金を自分の根拠で動かせるようになるのか」実験。

こっちの方が近い。

株の世界には、まだ知らないことが山ほどある。

たぶんこれからも、

「何それ」

「知らん」

「意味分からん」

「怖っ」

を連発する。

そのたび調べればいい。

分からないまま金を突っ込むより、よほどマシだ。

そして最終的に、

SNSで誰かが大騒ぎしていても、

板が猛烈に動いていても、

市場が浮かれていても、

暴落してみんなが悲鳴を上げていても、

私は自分の条件表を見て、

「で、根拠は?」

と言えるようになりたい。


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ゲス世界一への道。

意外にも必要だったのは、

欲望でも、

度胸でも、

情報の速さでもなかった。

理由と納得。

そして、

知らんものは、知らんと言うこと。

……。

ずいぶん地味なゲスになってきた。

でもまあいい。

振り回されるゲスより、考えるゲスの方が強そうである。


ロボット  「ジツニ感ジガ悪クテヨロシイゲス。」