Ⅰ.今回の課題
マンション販売を主な業務とするT不動産は、社員のほとんどが営業に従事しています。ある時、総務担当の元に営業社員の中から残業代を求められているという支店長の訴えがありました。T不動産は基本給のほか、定額の営業手当を一律で払っていましたが、それ以外は歩合給で支払っているため、結果として残業代は払っていない状態でした。
Ⅱ.経過報告と対策
残業代を求めている社員たちは、自分達は毎日、出社&帰社を求められており、併せて随時、営業報告(日報の提出も含め)をさせられているため、時間管理ができているはずだという主張です。
確かにT不動産は営業の進捗管理も含め、毎日、営業報告書の作成を帰社して行うことを命じていました。また外回りの際も、当日の出社時に各支店長に報告をし、どこで何をするかの確認を行っていたのです。
Ⅲ.最終結果
総務から報告を受けた社長は、「営業に残業代なんて不要だ!」との一点張りでしたが、関係機関に確認した総務からの報告によると、現状では残業代を支払わざるを得ない状況だと聞かされました。結局は、それぞれの時間数に応じた支払わざるを得なくなりました。(併せて営業手法と報告方法などを再検討しました)
Ⅳ.今回の課題への対策とポイント
通常、営業社員については、一定の手当で残業代が不足している企業が多いのが実情です。しかしながらこの場合、一定の要件を押さえていないとT不動産の同じ状況になります。
ではどういった場合に残業代が求められるのでしょうか?厚労省の通達では、次のような具体例を挙げております。
①グループで事業場外労働に従事する場合で、その中に労働時間の管理をする者がいる場合
②事業場外で業務に従事するが、無線や携帯(厳密にはここは“ポケベル”となっていますが。)等によっていつでも連絡がとれる状態にあり、随時使用者の指示を受けながら労働している場合
③事業場において、訪問先、帰社時刻など当日の業務の具体的指示を受けたのち、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後、事業場に戻る場合
こういった状態にある場合は、労働時間が算定できるとみなされ、残業代の支払が必要となります。またこれらの状態にない場合でも、営業など外勤社員に残業代を不要とするには、例えば「事業場外のみなし労働時間」を導入する方法があります。その場合、協定書の届出が毎年必要となります。
以上の点に留意し、必要な状況を確認したうえで、それぞれの実態の応じた賃金体系を導入する必要があります。ちなみに営業社員の歩合についても、原則として歩合部分も残業代の算定に含めることとされます。
今回のは一例ですが、経営者も頑張っている社員には多くの給与を支払いたいと考えておられると思います。ブレイン・サプライでは、「残業未払リスクを回避しながらも会社の業績、社員のやる気、そして社風をよくする賃金体系」の設計も行っております。
なお、7月19日(金)に福岡で、残業未払リスクを回避する賃金セミナーを開催します。
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