*中国四川省地震被害に対する緊急医療支援活動 6
中国国務院(政府)は、26日、地震(5月12日発生)による死者が6万5080人、負傷者36万58人、行方不明者2万3150人と発表した。また、報道によると、25日のマグニチュード6.4の余震で計8人が死亡、927人が負傷した。
AMDAは、AMDA台湾支部や現地関係者と連携し、これまでに合計29人(内、医療従事者計21人:医師12人・看護師8人・薬剤師1人)を被災地に派遣して医療支援を行っている。本部から成都に派遣された調整員の報告では、人々は余震による家屋の崩壊を恐れて路上で就寝している。そのため、テントや毛布・寝袋といった物資が求められている。
1.AMDA本部とAMDA台湾支部
1)四川省中医薬科学院(Sichuan Academy of Chinese Medicine Sciences)
23日、AMDA本部とAMDA台湾支部が合同で緊急医療チーム(第3次隊)を結成し、現在は、合計6人(医師3人・看護師2人・調整員1人)が活動中である。被災から2週間がたった現在も、同病院には外科手術を待つ負傷者(21日時点で89人)や、不安を訴える被災者が多く、AMDAから派遣された医師は外科手術やカウンセリングを行っている。
<第3次隊> 実施期間:5月23日~5月30日予定
汪達紘 岡山 医師
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 助教 医学博士
5/23~5/30予定
被災者の心理状況に関する評価調査
王智仁 台湾 精神科医
5/23~5/30予定
被災者へのカウンセリング
王偉クン 台湾 外科医
5/23~5/30予定
外科手術(骨折手術、切断手術など)
洪春金 台湾 看護師
5/26~6/1予定
外科医・精神科医の補助
錘金鳳 台湾 看護師
5/26~6/1予定
外科医・精神科医の補助
ニティアン・ヴィーラヴァーク 岡山 調整員 AMDA本部職員
オーストラリア国籍
5/17~6/16予定
医薬品や医療器材、医療人材のニーズ調査・調達
2)四川大学華西病院(West China Hospital)
5月22日、AMDA台湾緊急医療チーム(第2次隊:5/19~/22 計6人(医師2人・看護師2人・調整員2人))は華西病院での医療支援活動を終了した。
<第2次隊>
実施期間 :5月19日~22日
患者数:1日平均40人(整形外科のみ)。内、AMDA医師2人による処置24人外傷の特徴:傷は脚部に集中している。傷の化膿、骨折、筋損傷、筋緊張、組織障害が多い。
AMDA医師2人による処置24人:
・手当て22人-傷の消毒(破片や異物の除去)、傷の治療、包帯を巻く
・手術2人-9歳男児、30代男性。切断手術
3)巡回診療
<第1次隊>
実施日 :5月17日
実施場所:成都から約4時間、安県近郊の山岳地帯にある村
実施内容 :
学校敷地内に避難所が設置され、第1次隊に3つのテントが用意された。そこを仮設診療所とし、10人の患者を診療した。
チーム編成 :計20人
医師9人・看護師4人・薬剤師1人・調整員3人・調整員補助3人
2.徳陽市スーファン避難所
現在も、計4人(外科医1人、看護師2人、調整員1人)が、スーファンの避難場所となっている体育館において、診療活動を行っている。
【AMDAが中国で実施した主な事業】 いずれも開始月
1996/02 中国・雲南省大震災緊急救援プロジェクト
1996/02 中国・四川省・青海省雪害緊急救援プロジェクト
1996/03 中国雲南省大震災小学校再建プロジェクト
1996/03 中国新彊ウイグル自治区地震緊急救援プロジェクト
1996/04 中国四川省チベット族ヘルスポストプロジェクト
1996/07 中国貴州省大洪水緊急救援プロジェクト
<<皆様からの募金を受け付けております>>
郵便振替:口座番号01250-2-40709 口座名「AMDA」
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