*ミャンマー・サイクロン被害に対する緊急支援活動 4

  

AMDAは、ヤンゴン管区クンジャンゴン市において、現地保健当局とともに、医療支援活動を継続している。
  

ミャンマー人スタッフで構成されたAMDA医療チーム(計10人  医師3人・補助医師1人・看護師1人・業務調整員1人・保健補助員3人・ロジ補助員1人)が、保健当局スタッフ2人および地元住民ボランティアと共に巡回診療を行なっている。15日までに、約900人の患者を診療しており、外傷、消化器系疾患および皮膚疾患の他、衰弱、不安など心的外傷を負っているケースも多く報告されている。同サイクロンの影響により地域診療所は半壊しており、巡回診療は被害が少なかった僧院や家屋を拠点としている。なお、ヤンゴン管区南部地域は深刻な被害を受けており、支援ニーズは高いものの、輸送手段が限られていることなどから、すべての被災者に十分な食料、他の支援物資が届いていない状況である。
  

また、13日午後、AMDAミャンマー事務所は、保健省下の各被災地事務所がいち早く機能を回復して欲しいという願いから、ヤンゴン総合病院に設置された保健省の緊急対策本部へ600万チャット(約55万円相当)を寄贈した。
AMDAは、10日の被災地入りから現地の保健当局とともに巡回診療を行っているが、これまでの協働を通じて、一般の被災者のみならず、既存の保健インフラ、保健人材もひどく被災していることを把握することができた。本寄付には、行政機能と保健人員の役割の復旧を可能ならしめる、一刻も早い環境づくりを支援することも重要であると認識するに至ったことが背景にある。保健省は同寄付を活用し、医薬品の輸送、被災ポストへの職員の転配属などに充てることを表明している。

   

1.支援活動開始日:5月5日

2.活動地:    ヤンゴン管区南部クンジャンゴン市

3.巡回診療チーム  計12人(他に地元住民ボランティア数人)
  AMDA医療チーム(計10人  医師3人・補助医師1人・看護師1人・業務調整員1人・保健補助員3人・ロジ補助員1人)
  保健当局チーム(計2人  補助医師1人・助産師1人)

4.ヤンゴンで支援活動に従事している日本人職員
  AMDA社会開発機構 理事長   鈴木俊介
  AMDA社会開発機構 現地事業統括  竹久佳恵
  AMDA社会開発機構 調整員  畑山ゆかり

5.バンコクで後方支援に従事した日本人職員
  AMDA本部職員 調整員(緊急救援担当)  谷口敬一郎
  5月8日日本出発~13日帰国

6.被災状況
  大型サイクロン・ナーギス(Nargis)は、5月2日夜から3日にかけてミャンマー中・南部を直撃した。政府の公式発表によると、死者4万3318人、行方不明2万7838人と伝えている(16日)。
  国連は、被災者は160万~250万人に上ると推定している。

7.AMDAがミャンマーで実施している事業
(1)中部乾燥地域事業 (マンダレー管区メッティラ県、ニャンウー県、マグウェ管区パコク県)
  1995年より、無医村の村への巡回診療や給水システムの整備を、2002年より母子の健康増進を目的とした包括的なプライマリー・ヘルスケア・プロジェクトを実施。また、約1,500人の女性を対象に、農村家族の所得向上と自立支援を目的としたマイクロクレジットプロジェクトも行っている。

(2)コーカン事業 (北シャン州コーカン特別地区)
  ケシ栽培が禁止された翌々年の2004年より、少数山岳民族の人々を対象に、貧困農村支援プロジェクトとして、緊急食糧支援、小規模インフラ施設整備、保健衛生教育、技術訓練を実施。2007年より、緊急食糧支援から地域社会の復興へ軸足を移して活動(母と子の栄養改善支援事業)を展開している。

   

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郵便振替:口座番号01250-2-40709  口座名「AMDA」
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