*ネパール・ブータン難民キャンプ火災緊急医療支援活動 開始
ネパール東部ジャパ郡のゴールダップ難民キャンプで、1日夜火災が発生した。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)や報道によると、竹などで建てられた家屋のおよそ9割が焼失、8,000~10,000人が住む場所を失った。AMDAネパール支部は、キャンプ内にあるクリニックで約100人の負傷者を治療するとともに、生活資金の提供や毛布の配布など支援を開始した。
同キャンプには、ネパール隣国のブータンにおいて民主化弾圧を受けたネパール系住民が難民として暮らし、AMDAは、2001年から同キャンプを含む7つの難民キャンプで、一次診療、母子保健、予防接種、栄養プログラムなどの活動を行っている。
AMDAは、1992年ジャパ郡ダマック市にAMDA病院を開設し、ブータン難民と地元住民向けに、内科・外科・救急・検査室・薬局・病棟などを備えた総合病院として医療サービスを提供している。なお、UNHCRが、当難民キャンプで、若者を対象とする研修プログラム「キャンプ・サダコ」(緒方貞子高等弁務官(当時)にちなんで名付けられた)を実施した実績がある。
AMDAは、AMDAネパール支部の要請を受け、本部から調整員を被災地へ派遣する。
【日本からの派遣】
館野和之 調整員 AMDA本部職員 岡山市在住
AMDAでの主な緊急救援活動:
バングラデシュ・サイクロン被害に対する緊急医療支援活動
(2007年11・12月)
フィリピン台風21号緊急医療支援活動(2006年12月)
ジャワ島津波緊急医療支援活動(2006年7月)
ジャワ島中部地震緊急医療救援活動(2006年5・6月)
3月5日20:38岡山駅発 22:58関西空港着
ひかり390号・スーパーくろしお35号 新大阪経由
6日01:25関西国際空港発 TG673・319便 バンコク経由
13:00(日本時間16:15) トリブバン国際空港(カトマンズ)着
*その後、ゴールダップ難民キャンプへ向かう
【AMDAネパール支部】
27人の医師からなる執行部と、数百人が事業に直接携わる。事業対象地域は、ネパール東部、中西部、その2地域をつなぐ幹線道路周辺。中心地はダマック、ブトワール、ヘトウダで、ネパールにおける医療保健分野のニーズをカバーしている。
【AMDAがネパールで実施している事業】
1.医療施設の運営
ジャパ郡ダマック市にあるAMDA病院、ルパンデヒ郡ブトワール市にあるネパール子ども病院の運営。それぞれ1992年、1998年から事業を開始し、内科・外科・救急・検査室・薬局・病棟などを備えた総合病院である。AMDA病院は、10万人を越えるブータン難民に加え、地元住民を含めた人口30万人の地域を、ネパール子ども病院は小児・産婦人科の専門病院として、約80万人の中西部全域をカバーしている。
2.ブータン難民のためのプライマリーヘルスケア
3.HIV/エイズ予防・性感染症ケア
4.医療保健分野の人材育成
ダマックに、毎年120人の学生が学ぶ保健人材養成センターを設立。卒業後、政府の試験に合格すると准看護師、地域保健助士、臨床検査助士の資格を取得することができる。日本のAMDA支援者の協力により、奨学金も用意している。
<<皆様からの募金を受け付けております>>
郵便振替:口座番号01250-2-40709 口座名「AMDA」
*通信欄に「ブータン難民キャンプ火災」とご記入下さい