(今、タイのバンコク国際空港です。初めて過ごす、海外での1月17日でした。AMDAネパールこども病院で過ごす阪神淡路大震災の日。やはり、走り回った一日でした。ネパールこども病院で、スタッフの方々、そして、外来に来られた患者様が、外来前に、私の挨拶を静かに聞いて下さいました。そして最後に、そこに居られた全員が黙祷し、拍手と握手、励ましの言葉を頂きましたので、ご報告いたします。その挨拶文の日本語訳です。)
皆さん、おはようございます。
私は、日本の兵庫県神戸市から来ました、江口貴博といいます。
昨年9月から、連医師の後を引き継ぐ形で、AMDA兵庫県支部の支部長をしております。
今日、こうして皆様にお会いできることをとても喜んでいます。
お会いできたことは、本当にうれしいことなのですが、今日は、私にとって、そして、私たち兵庫県や神戸の人にとっては、特別な日です。
今日、この1月17日は、この病院ができたきっかけとなった、阪神淡路大震災がおこった日なのです。
13年前の今日、神戸を未曾有の大震災が襲いました。
多くの家やビルが倒れ、何百箇所で火災が発生し、そして、6434人もの人が亡くなりました。
ライフラインは失われ、都市機能は麻痺しました。
でも、日本全国、世界各国からの援助により、神戸は復興できました。
そして、そのお礼をしようとできたのが、このAMDAネパールこども病院でした。
しかし、今なお、家族を亡くした人の心の傷は癒えません。
今日一日、日本の神戸は亡くなった方への祈りに包まれます。
そして、AMDAネパールこども病院では、40万人もの患者様が訪れ、そして、2万人近くもの新しい命が誕生しました。
それは、皆さんのお力一人ひとりの尽力と、ご協力によるものと感謝しています。
でも同時に、すばらしい治療にもかかわらず、SCWHでは、治療の甲斐なく失われたこどもたち、お母さんたちがいます。
そういった、地震で亡くなられた方々、そして、AMDAネパールこども病院で治療の甲斐なく亡くなられた、こどもたち、女性たちのために、皆さんと一緒に、祈りを捧げたいと思います。
静かに目を閉じて祈りを捧げて下さい。
黙祷。
皆様の、ご協力に感謝いたします。ありがとうございました。
