*インドネシア・スマトラ島南西部地震緊急医療支援活動2


12日18:10(日本時間20:10)、インドネシア・スマトラ島西部沖で発生したマグニチュード8.4の地震の被害は、死者22人、被災家屋45,000軒に上っている(国連人道問題調整事務所(OCHA)9/17発表 Situation Report No.4)。断続的に続いていた余震は減少傾向にあり、規模も小さくなりつつある(インドネシア気象庁17日発表)。

16日、日本を出発した館野調整員は、同日夕刻ジャカルタに到着した。17日にAMDAインドネシア支部の医師2人と合流した後、航空機にてスマトラ島のパダン(Padang)に入った。報告によると、パダンでは、大型ショッピングモールの外壁に亀裂が入り、入り口の屋根が崩落するなど多くの建物で何らかの被害が見受けられた。ただ、通信、電気、水道などのインフラは機能し、治安情勢は問題ないということであった。

18日、館野調整員は、西スマトラ州(州都パダン)保健省総務部長と同州災害対策本部(Satkorlak PB)を訪問し、被害状況を調査した。その結果、西スマトラ州内の病院及び保健センターのほとんどは、当初の被害状況を克服し、通常通り運営されていることが判明した。また、被害の甚大な保健センターにおいても、地元大学から医療スタッフが提供されるなどして、充分な医療スタッフが確保されているとのことであった。

19日には、パダンから南へ車で約4時間、大きな被害が伝えられたブンクル州(Bengkulu)に隣接する西スマトラ州南部、ルナン郡(Lunang Silaut)を調査するため、同郡タンジュン・ベリンギン保健センター(Puskesmas Tanjung Beringin)を訪れた。同保健施設は、周辺27村、およそ3万人の住民をカバーする主要医療保健施設で、外来患者を受け付ける一方、周辺村の保健センターと連携して巡回診療も行っている。外来患者の多くは、頭痛、ストレス、不眠などを訴えている。住宅損壊によって、テント生活を強いられていることに起因するものと考えられる。同保健センターでの外来診療には、AMDAインドネシア支部の医師2人も参加した。

20日は、被災地で必要とされている医薬品を寄贈するため、購入を予定している。


1.派遣者
<日本からの派遣者>
館野 和之(たての かずゆき) 調整員

AMDA本部職員  岡山市在住
 AMDAでの主な緊急救援活動:
  2006年5・6月ジャワ島中部地震緊急救援活動
  2006年 7月 ジャワ島津波緊急医療支援活動
  2006年12月 フィリピン台風21号緊急医療支援活動

<AMDAインドネシア支部からの派遣者>
医師2人
  インドネシア・スラウェシ島マカッサル

(同支部所在地、南スラウェシ州州都)
 フェンディ ディマルトヨノ Dr. Fendy Dwimartyono  麻酔科医
 カリアンシャー       Dr. Karliansyah     麻酔科医
  *他に、医師2人がマカッサルにて待機中


2.日本からの出発
9月16日 


【皆様からの募金を受け付けております】
郵便振替:口座番号01250-2-40709  口座名「AMDA」
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