初めての病院視察を2時間ほどで終えた初日、午後から、周辺地域の状況を把握するため、Family Planning Association (FPA)というNGOに同行させてもらい、マドリア村の第2地区と第5地区を視察した。
FPAは、70カ国に広がるイギリスのNGOで、貧困の原因となっている多子多産の問題を解決するため、優性家族計画をすすめている団体だ。
ブトワール支部長の、Joshi氏にFPAの活動と周辺地域の現状を伺った後、マドリア村での無料診療、優性教育に同行した。
マドリア村は、ブトワールとバイラワの中間ぐらいに位置し、AMDAネパールこども病院から30キロほどの距離にあった。
まず、マドリア村の第2地区。日本の公民館にあたる施設(といっても、煉瓦造りの平屋建てで、電気設備などもない、20平方メートルほどの部屋が2つある建物)の一室で、韓国から来た看護師さんによる検診が行われ、同時に優性教育も行われていた。
隣の部屋では、10人程度の女性がミシンや編み物の講習を受け、生活の糧のひとつとするための教育が行われており、FPAが地域に密着したNGOであることがうかがえた。
この時の経験が、後に、母子保険システムの構築に向けた構想に役立つことになる。(詳細はまた後日に。)
次に、マドリア村第5地区に移動。この地区は従来貧しい地区であり、建物も粗末な物であったが、灌漑施設を共同で作るなど、お互いの協力体制が徐々に根づいている様子がうかがえた。共同トイレなども造られ、公衆衛生も少しづつ改善されているようであったが、まだまだ決して良いものとは言えないものだった。
予防医療として、公衆衛生のための教育が大切であることを痛感した。
しかし、こどもたちは、身なりは貧しいが素直だった。瞳の輝きがすばらしい。こころが洗われるようだった。
AMDAネパールこども病院の事を尋ねると、その存在は知っていたが、病気になっても受診した事はなく、出産も在宅で行っているとのこと。また、急患であっても電話など病院に連絡をとる手段が無く、利用できていないとの事だった。
病院の存在を広めるとともに、将来においては救急の連絡体制の確立が大切だと思った。
こども病院に帰ったのは、夕方5時頃で、ちょうど膣閉鎖症の手術中であり、手術を見学させてもらった。同時に、ビーマル院長から、麻酔科医不足の状況など、病院の問題点を伺った。
忙しい初日の視察だったが、有意義に時間は過ぎていった。
今日の写真、「マドリア村のこどもたちの瞳の輝き」
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