～～ ５月２５日、毎日新聞夕刊一面より ～～
輝き 奪わないで ネパール・インド報告
小さき命 守るため
恩返しの子ども病院
【ブトワル石川隆宣】 阪神大震災でネパールを含む各国から支援を受けたお返しにと、被災地の善意が結集して生まれたネパール南西部、ブトワルのＡＭＤＡ（アムダ）ネパール子ども病院。新生児集中治療室（ＮＩＣＵ）のベッドに呼吸器のマスクを口にあてられた生後間もない未熟児がいた＝写真・西村剛撮影。
まだ名前すらない赤ちゃんだ。目がうっすらと開いていることに気づかなければ、生きているかもよくわからない。
数時間後、この子の遺体を納めた小箱の前に、父親がいた。２０歳前後で、まだあどけなさを残す顔立ちの父親が、無表情に立ちつくしていた。 （１０面に関連記事） （つづく）
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