兵庫県立こども病院 時代はまだ独身で、こどももまだいなかったので、自分の受け持ちのこどもは自分のこどものように可愛かった。だから、夕方の回診の時や、土日の休みの日には、こどものところに行って、手品や遊びをしていた。


実は、医学部生時代、友人に誘われて(本当に誘われやすい性格ですね)、奇術同好会に所属していた。その友人から、簡単な手品や、テーブルの上で出来る遊びの技を教えてもらっていた。また、こどものころから遊びが大好きだった上に、大人になってもいつまでもこども心が抜けなかったので、こどもの頃の遊びを良く覚えていた。


僕の手品は、身近にあるものを使って簡単に出来るもの、手品とは言えないようなものばかり。でもこどもたちは、本格的なものでなくても、喜んでくれた。


例えば、ストローを使ってくるくる回る花をつくったり、笛をつくったり。お札を折って、人が笑ったり、泣いたり。手はじっとしているように見えて、手のひらのマッチが飛び跳ねたり。ほんと、簡単なものばかり。


いつしか、こどもたちは僕のことを「マジシャン先生」と呼ぶようになった。そして、僕の手品をしているところを、一生懸命絵に描いてプレゼントしてくれた。眼は真っ赤で、コインは青かったけどね。(こどもの感性はすばらしい!)


でも笑いにより、つらい病院生活が少しでも楽しくなり、こどもたちの病気に立ち向かう気持ちを高めることがよくわかった。また、医師がこどもと遊ぶことで信頼関係が生まれ、点滴や治療がスムーズに行くことを体感した。


98年のアメリカ映画に、パッチアダムス という映画がある。主人公アダムスの信念は、医療に人の心を」治療方法は、患者様を笑わせること。アダムスはピエロや天使の扮装をして、おもしろおかしくステップを踏み、歌をうたう。そんな彼を見て笑うことで、病気に打ちのめされた患者様が病気と立ち向かうようになる。アダムスには変なプライドなんて、全くない。


笑いが病気を治す、そんなピエロみたいな医師。こういった心の医療が今大切なのだと思っている。


そんな経験が、日本クリニクラウン協会 の活動会員としての活動につながっているのだと思う。

クリニクラウン協会パンフ

   

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