徳島の田舎で過ごしたこどもの頃は、夜といえば真っ暗闇で、満天の星空が記憶に残っていましたが、神戸の夜景は、これまでの僕の夜に対する印象を大きく変えたものでした。
神戸で初めてみた六甲山の夜景は、宝石を散りばめたような美しい風景で、言葉を失うほどすばらしいものでした。感動しやすい僕は、すぐに神戸の夜景の虜になりました。
それで、忙しい仕事や研究の合間を見つけては、六甲山に夜景を見に行きました。何度と上るうち、六甲山の夜景は、その日の湿度、気温、季節、月齢などによって見え方が変わることに気が付きました。ちりちりと瞬くようなきらきらした夜景のこともあれば、はっきり遠くまで透き通って見えるような夜景のこともあります。また、展望台によっては、周囲の木々の繁り具合によっても見え方が変わります。
そのうち、それは僕の研究テーマになり、季節ごとに見に行ったり、穴場スポットを探して廻るようになりました。夜中に仕事が終わっても、六甲山に車で上り、細い遊歩道があれば探索して、夜景のきれいなところを探して歩きました。
神戸の夜景といえば、陵雲台 ・ロープーウェー山上駅 の1000万ドルの夜景が最も有名ですし、摩耶山 、ビーナスブリッジ なども有名ですが、今回は穴場のスポットをこっそり教えしますね。
まず、1つめ。晩秋以降、冬にきれいなスポット。ビーナスブリッジの駐車場の脇に、山頂に向かう遊歩道があります。その階段を100メートルぐらい上がっていくと、そこに丸太のベンチが2つある展望台があります。ここから見る神戸中心部の夜景は本当にきれいで、ビーナスブリッジ の夜景を超えています。ただ、春から秋は、木々に葉が生い茂って見渡すことができません。頑張れば歩いて上れる展望台としてお勧めです。
次は、車で行くならお勧めのスポット。芦有道路 (芦屋から六甲山の東側を通り有馬に抜ける有料道路)の途中のパーキングエリアから見る夜景。ここは、駐車スペースがすべて夜景に向いて作られています。ですから車に乗ったまま夜景を見られますので、寒いときでもいつでも長時間見ていられます。神戸から大阪京都和歌山まですべて一望に見られます。
そして、最後は1000万ドルの夜景を超える夜景。ですから、僕が神戸で1番の夜景と思っているスポット。
六甲オリエンタルホテルの脇に、下に向かって車1台が通れるほどの道があります。オリエンタルホテルの駐車場の脇を抜けて、ガードレールのほとんど無い道を奥へと進むと、ロープーウェーの鉄塔があり、その近くに車を停めます。そこから、遊歩道を下にくだり、さらに生い茂った木々の中の階段を上ると、そこに天狗岩 という岩があります。その岩の上から見る夜景は、まさに絶景です。両手を広げると、180°の範囲が夜景です。(他の1000万ドルの夜景は、120°から140°くらいでしょうね。)
そんな僕の大好きな神戸の夜景が、一瞬のうちに変わってしまった出来事がありました。それが、1995年1月17日の、阪神大震災でした。
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