*ジャワ島中部地震緊急医療支援活動 9

  

AMDA多国籍医師団は3日夜にカナダチームが、4日朝にフィリピンチームがそれぞれソロ市に到着してインドネシアチームに合流し、4日からスハルソ国立整形外科病院(ソロ市)での手術及び治療に従事している他、本日7日にはカンボジアチームがプランバナンに到着し、明日から巡回診療チームに合流する。また、3日に合流した谷口調整員と梶田調整員は、ソロ市内に新たな拠点を構え、スハルソ国立整形外科病院でのAMDA多国籍医師団による活動の後方支援調整業務を行っている。一方、5月30日から現地で活動していたマレーシアチームの医師2人が診療活動を終え、5日に帰国の途に就いた。
  

本日7日、プランバナンを拠点とする巡回診療チームは、インドネシア政府による子ども達への“はしかワクチンキャンペーン”(WHO・UNICEF支援)に同行。ブトウ村にて47人、タンカラセンベン村にて50人の子ども達へのワクチン接種(はしか及び破傷風)に併せて巡回診療を行うと共に、大人の外来患者に対しても診療を実施した。骨折、内出血や裂傷等の外科患者が中心であったが、これらの患者が発熱等を併発していることが多く、並行して内科診療と服薬指導を実施した。
  

また、サルジト国立病院(ジョグジャカルタ市)では、通常の患者数が200人前後のところ、地震発生後の5日間で6千人以上の患者が来院しており、AMDAインドネシアチームの医師らが治療に当たっている。
  

スハルソ国立整形外科病院では、昨日6日は25件の手術を行った。地震による負傷者を収容する病室が週明けの5日になっても依然として不足しており、廊下にまでベッドが並べられている。AMDA多国籍医師団は2つのチームに分かれ、手術を終えて入院している患者の治療やICU病棟での重症患者のケアなどを行っている。今後の災害対応について、同病院の病院長は、「このような地震災害を想定した、緊急医療設備の充実と、病院で働く医師や看護師へのトレーニングを含めた人材育成について、今後もAMDAと連携していきたい」と述べている。


現在の活動

 1.プランバナン(中部ジャワ州クラテン県プランバナン郡)
   周辺の村々で巡回診療

   プランバナン診療センターでの診療
   (AMDAインドネシア、日本、マレーシア、ネパール、

    カンボジアの各チーム)
 2.スハルソ国立整形外科病院(ソロ市)で、

   緊急手術・治療・ICUでの重症患者ケア 

   (AMDAインドネシア、カナダ、フィリピンの各チーム)
 3.サルジト国立病院(ジョグジャカルタ市)で、緊急手術・治療 
    (AMDAインドネシアチーム)
   

活動開始日 :5月28日

活動参加人数:医師21人 看護師6人 調整員8人  計35人 

 日本---医師1人(細村幹夫 内科医師(呼吸器専門))
        看護師1人(峯岸亜紀子)
        調整員5人(館野和之・畑山ゆかり・石沢睦夫・
              谷口敬一郎・梶田未央)
 インドネシア-医師12人(内2人は地元医療機関責任者)

         看護師1人
        調整員3人
 マレーシア--医師 1人
 ネパール---医師 2人 看護師1人
 カナダ----看護師3人
 フィリピン--医師 2人
 カンボジア--医師 3人



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郵便振替:口座番号01250-2-40709 口座名 「AMDA」
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