とうとう迫ってきた医師国家試験。
国立大学卒なら90%が合格するので、合格しやすいといわれるが、もし不合格ならただの人。絶対合格しないとならないプレッシャー。
と思いきや、いつもながら楽しく友達と一緒に勉強していた。僕の周りには頭のいいやつが多かったので、教えてもらいながら、コバンザメ勉強法を貫いた。
医師免許はすべてマークシート。6割が合格ライン。ただ、問題数が360問(だったかな)と、短時間で多くの問題を解かなければいけない。試験範囲は、内科、外科、小児科、産婦人科、眼科、耳鼻科、皮膚科、脳外科、泌尿器科・・・・、いわゆるすべての科、とてつもなく範囲が広い。
覚えているうちに、頭が飽和してくる。が、みんなで覚え方を考えたり、絵をかいたり、4コマ漫画にしたりと工夫して覚えた。たとえば、「Kleine-Levin(クライン・レバイン)症候群」だと、「暗い霊媒師」の漫画で、眠り続けた後、起きて食べ続ける症状の漫画。ヒ素中毒症なら、鼻輪のついたまだら模様の牛の絵で、鼻中隔穿孔、皮膚色素沈着、色素脱出といった症状を覚えた。
しかし、僕の試験勉強用の本は、絵と漫画だらけ。当時は苦し紛れに絵や漫画を書いて覚えたのだが、今見返してみると、かなりおもしろくて、笑ってしまう。皆さんにお見せしたいくらいだ。
僕の周りの、頭の良い友達らは目標も高かった。「6割が合格ラインだが、削除問題があるから7割は最低とらないと行けない。また、常に7割をとるためには8割の実力が必要だ。だから目標は8割!」と。
そんな彼らは、9割とった人が2人、後8割5分とみんなすごい成績で合格した。
僕もそれにつられたのか、もしくはコバンザメ勉強法がよかったのか、はたまた、絵や漫画がよかった(?!)のか、自己採点で8割あったので、合格発表待ちの間は、はちゃめちゃ卒業旅行にでかけた。