これは、「ブレイン・コネクト」という意思決定を行う思考フレームワークを、本来とはちょっと変化球な使い方をして、怒りの分析と行動のコントロールを試行した内容になります。

昨今は新型コロナウイルス(COVID-19)のニュースが毎日のように流れていますが、それが流行する少し前の年末年始にあった知人の実際のお話です。

 

◆参考文献◆

・「たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト」

監修:株式会社インクルージョン 著:杉村寿重/和氣俊郎/横内浩樹/平塚智文  三恵社2019年  https://www.amazon.co.jp/dp/4866931248

・「アンガーマネジメント(怒りのマネジメント)」

著:杉村寿重 (Eラーニング一般公開講座)マネジメントソリューションズ 2019年

 

◆アンガーCase3:無神経な夫に怒りの妻◆~乳児がいる妻の夫が熱を出した話~

 Aさんは生後1ヶ月半の乳児を抱える母親である。夫であるBさんと、子どもの3人で暮らしている。

 Bさんは年末、彼の実家がある北海道へ向かった。年末年始を実家で過ごすのが、Bさんの恒例であったが、この年はAさんと子どもと一緒に帰省するのはさすがに難しいという判断からBさん1人で向かうことになった。

 Bさんの家族は仲が良く、実家での親族との時間を楽しんだ。その後少し早めに帰省を切り上げ、12月30日には家路に着いた。

 Aさんは自宅でBさんの帰りを待っていた。帰ってきたBさんは、「今日のご飯は胃に優しいものにして」とだけ言って寝込んでしまった。

 事情を聞くと、どうやら帰宅中に具合が悪くなってきたという事だった。熱を測ると39℃の熱があり、インフルエンザが疑われる状態であった。

 AさんはBさんが心配であったが、子ども1人で手一杯な中で事前の連絡もなくBさんに「胃に優しいものにして」と悪びれなく言われるのは正直カチン!と来た。

 もし具合が悪いなら帰宅前に病院を受診するなり、事前に連絡をするなり子どもへの気遣いをして欲しいと感じた。逆にBさんは、具合が悪くて必死に帰ったのに怒られるなんて…と感じた。

 

◆このケースをブレイン・コネクト的に整理してみる(ポストイット形式)◆

怒りの構造

・夫は私たちのことを考えていない。

・なぜ夫は空港で(少なくとも帰宅前に)病院に行かなかったのか?空港の病院は常にOpenしている。

→家に乳児がいる状況を深く考えていない。

→家に帰る前に一言の連絡もない。

→自分の御飯を買ってくれば良い。

・父親なのに何故この状況を考えられないのか?

・事前に対応できることを何故しない?

→「大人なのに」レッテルを貼り怒る。

※怒りの類型/アンガー要素=レッテル張り※

 

<妻の心の声>
・夫が妻に優しくして貰えるか否かは、日ごろからの妻への貯金次第。
・夫は自分が早く休みたかっただけで、妻と子のことを考えていない。
・妻は乳児のことで手一杯なのに、夫は自分のことしか考えていないように感じた。
・夫が具合悪いのは分かるが、悪びれもせず帰ってきたのが許せない。せめて申し訳なさそうにするとか出来ないのか。

 

◆別の視点からブレコネしてみる(Act2とAct3)◆

<Act2>父親/母親として本来あるべき行動をブレコネしてみる

・このように、父親の自覚をもって夫が行動していれば、少なくとも妻の怒りを買わなかったと考えられるし、妻からも心配されて優しい言葉もかけられる可能性が増える。

・早く体を休めたい人情は分かるが、家族に影響を与えないためには健康状態を把握することが優先であり、少なくとも家に戻る前にまず医療機関を受診するのが賢明でありことが、このブレコネからも分かる。

・健康状態によっては、病院に入院するか、家に帰らずホテルにカンヅメになるか等の判断も必要。

・そして何よりも、家に戻る前に妻に電話の1本もかけて状況説明と対応相談が必要である。

 

<Act3>逆に母親が病気で発熱した場合をブレコネしてみる

逆に、乳児を抱えた母親が病気になり、具合悪くなると状況は一変し、父親としてのやるべき行動がハッキリ見えてくる。

 

 

◆このケースをマップ風に整理してみる(Act1)◆

◆このケースをマップ風に整理してみる(Act2)◆

◆このケースをマップ風に整理してみる(Act3)◆

【著作文責】株式会社インクルージョン(Inclusion Research Institute, Ltd.【略称:IRI】) https://www.iri-ltd.com/