本日3月21日をもって第二回の緊急事態宣言(2か月半継続された)が解除されます。しかし新規感染者数は必ずしも減っておらず、解除後のリバウンドが懸念されているのが、多くの人々の正直なところでしょう。飲食店への時短協力金も8時から9時へ緩和されるので、一日6万円から4万円に減額されるとのことです。

 コロナ禍の終結が見えない中で、再び注目されている話題に、古くから議論され続けていながら未だに結論が出ない「ベーシックインカム」をブレコネしたいと思います。

 ベーシックインカム(basic income)とは国民に対して政府が最低限の生活を送る為に必要な額の現金を定期的に支給する政策で、大きな意味での社会保障の考え方の枠組みとなります。

 従来型の特定の人々を対象とする生活保護などと区別するために、ユニバーサルベーシックインカ(UBI:Universal Basic Income)と呼ぶこともあります。

 「失業保険」「医療補助」「養育費・子育て支援」「特別給付金」あるいは「生活保護」など個別の名目ではなく、保証を一元化して「国民生活の最低限度の収入(ベーシックインカム)を補償する」ことが目的です。

 

◆参考文献◆

「たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト」

監修:株式会社インクルージョン 著:杉村寿重/和氣俊郎/横内浩樹/平塚智文  三恵社2019年  https://www.amazon.co.jp/dp/4866931248

 

 

◆ベーシックインカムをブレコネしてみた◆

 とりあえずの仮定として、ベーシックインカムの金額は生活保護費額(健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長する金額保証)を基準に考えました。

 ベーシックインカムなので日本国籍を持つ人であれば、審査なく無条件に定額が支給されます。未成年や新生児にも支給されますが、未成年の場合は年齢によって金額設定の差があるとします。

 給与所得者や年金受給者にも同額が支払われますが、財源は源泉される所得税や社会保障費の増額で賄うことを前提とし、生活保護費以上の所得のある人は実質的に得られる金額は増減しないとします。そして、生活保護費以下の所得や無所得の人は安定した固定収入が得られますので、生活保護の対象者でなくても一律的に、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長する金額保証が得られることになります。

 かつベーシックインカムによって生活保護などの給付制度は吸収されますので、生活保護受給者の制約(資産があってはならない、収入があれば保護費が減額される等)が撤廃され、従来の生活保護者も労働収入を気兼ねなく得られたり、資産を構築したりも出来るようになります。

 ・・・などなどを前提に考えてみたいと思います。

 

◆ステークホルダー◆

 とりあえず以下の人々をステークホルダーにしてみました。

・生活保護受給者

・障害年金受給者等

・老齢年金受給者

・一般給与所得者(会社員、公務員、団体職員など)

・学生

・非正規労働者/日雇い労働者

・自営業者

・夫婦

・子供/幼児

・ホームレス/無戸籍の子供たち

 

 

◆Step1のPain◆

◆Step1のGain◆

◆Step2(時系列)◆

◆Step3(各自の行動)◆

◆結論◆

 まず一見して現時点で給与所得や自営収入、年金などがある人々にとってはベーシックインカムが導入されたとして、収入が増えても所得税や社会保障費が膨大に増額されるので、収支はプラスマイナスで変わらず、メリットもデメリットもない感じです。

 しかし一定収入以下の人には多大な恩恵があります。何よりも日本国民であれば無審査で制約を受けずにベーシックインカムが得られるというメリットです。また、給与所得者でもコロナ禍で収入減収した人や、非正規で契約解除をされ収入が途絶えた人にとっては、何ら手続きもなく、最低限の収入は継続して保証されるので生活は安定します。

 あるいは、転職や新たなチャレンジを考えて退職を考えている人々にも最低限の安定収入がありますし、自営業者や企業にとっても個々人にベーシックインカムがあるので従業員の雇用維持や解雇に神経質にならなくても大丈夫です。

 さらには家族で見れば子供や赤ん坊にも固定収入を与えられるので、家庭収入の総額が増えますし、子供を増やせば増やすほど家庭収入は増えて行くので、子供を持とうと思う家庭が増えるかもしれませんし、安心して子育てが出来るようにもなります。

 

◆考察◆

 コロナで仕事が減り減収した人々にとってベーシックインカムは、目先の身近なセーフティネットにはなることは確かです。将来的な制度活用は、当事者のモチベーションによりけりで、人で分かれそうです。最低限の収入があるので転職や創業、知識やスキルを身に付けるなど自分の可能性に積極的にチャレンジしようとする人もいれば定職に付かずダラダラと暮らし続ける人もいるでしょう。

 政府から見れば、財源の確保ができれば様々な支援がシンプルになり、統合化できる利点があるでしょう。制度が上手く働けば人々を活性化させ、未来へのチャレンジを促せるかもしれません。よって財源さえ確保できるのであれば、ベーシックインカムは良いことづくめである制度のようにも見えます。

 その反面、福祉的観点からすると社会的弱者にとっての支援が弱まる可能性もあります。福祉が必要な社会的弱者は、金銭的給付の安定だけでは解決しない問題があり、日常的に生活指導などの社会福祉の手を必要としている人々ですが、この人々に対しては経済的な支援のみで、後は自己責任でやってくれと突き放すような危険性があるかもしれません。

 それを避けるためには、もっと社会が成熟し、社会成員一人ひとりの「利他意識」や「共生意識」の醸成が必要になってくるかもしれません。

 

【お問い合わせ】
https://www.iri-ltd.com/ もしくは info@iri-ltd.com (担当:杉村)
【著作文責】

株式会社インクルージョン(Inclusion Research Institute, Ltd.【略称:IRI】)

https://www.iri-ltd.com/

 

◆おしらせ◆

  「ブレコネお試しオンラインセミナー」を無償で提供させて頂いています。

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