1月30日から31日にかけてかなり忙しい病院の当直をしてきました。

昨日からの続きブログをUPします。





当直勤務も残り10時間となり一旦救急車も途切れたが、そうこうしているとまたもやPHSが・・・・



看護師:『お酒をのみ転倒、頭部外傷の患者さんが来ています。』




 『 午後11時すぎか 』 思いつつ、救急外来へ。



患者さんは頭頂部から血を流しているもののいたって元気



頭部CT、レントゲンで異常所見なく頭以外の外傷もない。


頭頂部を縫合することとなったが、いきなり暴れ始める。



   『なんだって!!』


   『俺をさわるうじゃねぇ』 

 

   『○×▲□っているのだ!!』


   『○△××分かっているのか?』




など分けのわからないことをわめいているので早いところ治療をして早々に引き上げた方がいいと



思いつつも・・・・暴れて治療にならない。




興奮するものだから余計に血がでてしまい厄介( ̄ー ̄;。




こんな患者さん夜になると増えるよねぇ~と思いつつ、なだめつかせ何とか頭の挫創部を縫合をした。





処置が終わりガーゼを付けていると、急に暴れ方がひどくなり看護師さんに殴りかかろうとしている。



           (本当にやになっちゃうね。)




事務員とそばにいた救急隊と同乗してきた警察官が押さえつけて何とか救急外来から撤退してもらった。





お酒を飲むときは人に迷惑のかからない様にしねきゃね



これで、頭蓋内にちょっとでも出血していたり、入院適応のある患者さんだったらなおさら大変



と思いつつ出入り口に眼を向けると・・・・・・




青い服を着た救急隊がストレッチャーを引きながら入ってきました。(もう次の患者さん!!・



今度も痙攣発作の患者さん。


看護師が東京ルールでの患者さんです。といやな顔をしつつストレッチャーの患者さんのところへ。


先ほどの泥酔で暴れていた患者さんも東京ルールの患者さんです。』


と看護師。




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ここで東京ルールの説明を↓↓


東京ルールとは



この東京ルールは厄介なもので、約1年前に石原都知事がたらい回しをなくすために、

実際にはたらい回しではなく受け入れ不能なだけ)導入したシステムで、


昨年からスタートしました。



東京ルールのシステムは救急車の搬送依頼があり(119番をして救急車が出動して)現場到着後、



20分院内に病院が見つからなければ、東京都に36ヶ所ある近くの地域救急センターの病院にその患者さんを


受け取ってもらいます。



もし、東京ルールの地域救急センターの受け取りが出来なければ、その地域救急センターが



来院後救急処置をして同地域救急センターの病院が患者搬送先を見つけなければいけないと言うシステム



です。 (過酷、ちなみに今回当直した病院は地域救急センターの病院の一つです。)




搬送される患者さんは


    精神疾患、 

   薬物中毒、

   アルコール依存、

   身寄りがなくお金もない方、

   高齢者、

   ブラックリストの患者 etc,


の問題がある患者などがほとんどで、先ほどの患者さんのように救急車内で暴れてパトカーと供に


病院へやってくるケースも多々。



色々な事情で病院側の受診が不可能な状態や選定先の病院が見つからない


場合に東京ルールの地域救急医療センターの病院に患者を搬送するのですが、


睡眠もせず、休みもしないで働きっぱなしの状態で医療従事者の判断力も落ちて


くるところに問題のある患者を次から次へと連れてくる。



東京都の決めた東京ルールは行政側が責任を取るのではなく医師や


医療従事者に全て責任転換をして、更なる医療環境の劣化を生み出している。






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さて痙攣の患者さんに話は戻りますが、70歳、女性、



5年前にくも膜下出血と水頭症の手術をしてその後、



痙攣を頻繁院起こしているようですが、抗痙攣剤は服用しないない様子。(何で??)



ご家族曰く1日4から5回痙攣を起こしているとのこと。(唖然!!)




『 ちゃんとした病院にかかっているの??』




家族曰く整形外科にはよく行っているが他には行っていない。



抗痙攣剤を使用しなんとか痙攣が止まりことなきをえて患者さんの



ご家族に手術をしてもらった病院かもしくは、ここの病院の外来に行く様お話をしてご帰宅してもらう。




ご家族である夫の方もかなり高齢で分かっているかどうか心配。。。。。




紙に書いてもう一度病院を受診するようお話をする。(大丈夫か??)





時間は真夜中の2時、疲れもピークになりつつも、病棟から呼ばれる。



病棟看護師:『こちら○階の病棟ですが、患者さんの痙攣が止まりません』




またもや痙攣か??


今日は痙攣付いているなぁ・・・・・・(・_・;)(ボヤキ)



病棟に行き処置と指示を書き、ついでにICUの患者さんと入院した患者さんも心配だから見に行く。



そろそろこちらの電池も切れてきたと思いつつも、胸のポケットのPHSの電池は切れてないようで


ベルは元気に又鳴る・・・・・・(>_<)




今度は夜中に何を思ったか風呂の掃除をしていて水道の蛇口に頭をぶつけてしまい、



頭から出血したので救急車で来院。(こんな夜中に風呂の掃除なんて・・・・




患者さん自身、何度も私たちに謝っていた。



どんな患者さんにも同じ処置をしているつもりだが、患者さんと話す言葉尻もなんだかソフトになってしまう。





無事に処置が終わり。当直室に向かうともう夜中の3時になっていた。




暖房をつけるとなぜか鼻水が出るので(当直室がおそらくホコリだらけのため)暖房を止め



ジャンパーを着つつ当直室の煎餅布団の中に。 (違う意味で過酷だ!)




眠りに入るか入らないかのところでまたもやPHSが鳴る。(何とかならないかねぇ~)





看護師:『外傷の患者さんが救急車で来院しました。』




救急外来に行くと頭と手を痛がっている。




救急隊:『自宅の階段を夜中寝ぼけて転倒・転落し受傷しました。』


     『意識レベルJCS:1-1(大体意識清明だが、今ひとつはっきりしない)です。』




頭部CTで硬膜下血腫が認められるものの、手術適応には現時点ではならない。



それよりも全身診察すると、背中の痛みと腰痛を強く訴えている。




 救急隊に 『背中診た?』 と質問したところ。


 救急隊長: 『すみませんでした。』(←JPTEC(外傷時の初期対応セミナー)受けていないなぁ?)




  私:『多発外傷じゃないの』 ⇒もしかして3次救急レベルの患者さん??


                    この病院は2次救急だよ。。。。。。。。




かなり痛がっているので点滴を入れ、バイタル確認、胸の上がりや呼吸苦がないか確認し、



 胸の写真も、SaO2も問題ない、呼吸苦もなしFAST(腹部エコーをするか??)


 とにかく、すぐさまもう一度全身CTへ・・・・・(こまっちゃうなぁ~




胸部CTにて血気胸(胸腔内に出血)を認めましたが、



トロッカー(気胸などの場合に胸腔内にチューブを入れ空気や貯留水などを引き出すもの)



など入れる必要もない位、良かったことに腎臓、肝臓、膵臓大丈夫



肋骨骨折がありそうだがそんなに心配なく2本ばかり骨折している。



しかし腕の骨は折れているものの神経障害がなさそうであり開放骨折もしていないから固定。



     ⇒ (本来ならファーストチョイスは3次救急病院)

 



3時間後に頭部CTと胸部CTをといいつつ指示して、またまた患者さんをICUへ。






指示を書いている途中でも青いジャンパー姿の救急隊のとストレッチャーが登場。(勘弁してよ~~



今度も酔っ払って転倒しているため救急要請。



看護師:『またもや、東京ルールでやって来ました。』





  『 天下の東京ルールか!!』 と内心思いながら、


患者さんを診ようとするといきなり吐き始める。 床は吐物が一面に・・・・・・・・・・・(>_<)




・・・・・・・・・・・・・・・診察中断・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



嘔吐物を処理している看護師さんも疲れている様子。


しかし、ここの看護師さんはタフだわ!!!



こんだけ救急車が来てもあまり文句も言わず、黙って患者を介抱して本当に偉い!!(・ω・)/




患者さんの家族に頭部CTとレントゲンの説明をしてご帰宅するようにお話をする。

そんな時、またまたPHSが・・・・・・(鳴)



看護師:『 ICUの患者さんで47歳女性、脳出血後の患者さんですが、血圧が急に下がってきました。』




それは大変と思いつつ、ICUのその患者さんのところに行くと・・・・・





<つづく>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




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