精神を落ち着かせるための自己催眠法(自律訓練法)

自己催眠の訓練と言っても何も難しいことはありません。夜寝る前、布団に入ってからのほんの10分から15分で出来ます。私は重たい、温かいで寝てしまいます。さらに、座禅の基本の川に笹舟を流して、思い浮かんだことを笹舟に載せて流す訓練をすると精神は落ち着きます。そんなのめんどうくさくてやってられないと感じる人は胸に手のひらを重ねて当てて、温かい、温かいと唱えるだけでも落ち着きます。


まず布団に入ったら、仰向けに寝て両手両足をそれぞれが触れ合わないように少し開きます。手のひらは下に向けておいて下さい。
次に深呼吸をします。目を閉じて、ゆっくりと吸います。そして3秒間止めます。それからゆっくりと息を吐きます。そしてまた3秒間止めます。これを5回位繰り返して下さい。
気分が落ち着いてきたら、右手に意識を集中しましょう。
そして「右手が重い。」と意識の中で何度か繰り返します。その時あなたの右手の重みで、布団が沈み込んでいるのをイメージして下さい。
そして少しでも右手の重さを感じることが出来たら、同じことを左手にも行って下さい。左手が終われば、右足、左足と順番に行って下さい。
そして最後に「体全体が思い。」と繰り返し、あなたの身体の重みで布団が沈み込んでいることを良くイメージして、身体の重みを感じ取って下さい。
ここまでは殆どの人が簡単に出来ると思います。
次に「重い」のところを「温かい」に変えて温かさを感じるまで、同じように右手、左手、右足、左足の順に行って下さい。
最後の身体のところは、身体の替りに「お腹が温かい。」と変えて行って下さい。
重いに比べると温かいは感じにくいかも知れませんが、毎日繰り返すうちにはっきりと感じられるようになるはずです。
次は「重い」のところを「軽い」に変えて同じようにして下さい。
これは更に感じにくいかも知れませんが、良く意識を集中して行って下さい。
次は「身体の力が全て抜けて、気分がとても良い。息が楽に出来て、とてもすっきりとしている。」と意識の中で繰り返し、そして感じて下さい。
以上が自己催眠の訓練方であり、自己催眠の入り方です。
最初のうちは、感覚を感じ取ることが難しいかも知れませんが、何度も繰り返すうちに必ず感じられるようになるはずです。慣れてくれば1度だけ意識で思えば、繰り返さなくても感じ取れるようになってきます。

では次に自分が自己催眠に入ってるか確認してみましょう。
まず禁止の暗示を与えてみます。最初は目からやってみましょう。
「今から目が開かなくなる。目を開こうと力を入れれば入れるほど目が開かない。」と何度か繰り返して下さい。その後目を開こうとして下さい。この時簡単に開いてしまったら、まだ催眠に入っていません。
しかし目は開いてしまったが、開きにくかった。また開こうと思えば開けたが、何故か開こうとしなかった。またはどうしても開けなかった。
このような人は、催眠に入っていると思って良いでしょう。
次は手でも同じようにやってみましょう。
「手がだんだんと重くなる。どんどん重くなって自分の力では動かす事が出来ない。どんなに力を入れても動かない。」と暗示しましょう。

催眠に入っているか確認できたら、あなたのしたいと思う暗示を与えましょう。
あなたが健康になりたいなら、「私には、素晴らしい自己回復力がある私はその自己回復力を発揮して、健康になれる。」とこのような暗示をして下さい。
もしあなたが美しくなりたいなら、「私には美しくなる力がある。私はその力を全て発揮し、益々美しくなってゆく。」とこのような暗示をすれば良いのです。
この時「私は太らない。」とか「病気にならない。」等否定的な暗示よりも「私は痩せる。」「健康になる。」等前向きな暗示をして下さい。

最後は自己催眠を覚まします。自己催眠を覚ますのは簡単です。
「今から自己催眠から覚める。覚めた後は、とても気持ち良く、スッキリとして、後はぐっすりと眠ることが出来る。」このように暗示して、目を開ければ良いだけです。
ただしその前に催眠中にした禁止の暗示は、取り除いておきましょう。
例えば「目が開かない。」と暗示したときは、「目は何時でも楽に開くことが出来る。」と暗示して下さい。

以上が自己催眠のやり方です。最初はうまく行かない人もいるでしょうがあきらめず根気良く行って下さい。
出来るようになるまで、必ず毎日行うことが大切です。
また訓練中に眠ってしまう方もいらっしゃると思いますが、途中で眠ってしまっても全く問題はありません。
訓練を積めば、電車の中や、授業中、仕事中でも瞬時にして自己催眠に入ることが出来るようになります。


1.仰向けで寝た状態で右手が重い右手が重いと念じます(重いという感覚は力が抜けないと感じられません)。それを右手、左手、右足、左足、全身と順次念じて下さい。

2.次に仰向けで寝たままで右手が暖かい右手が暖かいと念じます(暖かいという感覚は血行が良くならないと感じられません)。それを右手、左手、右足、左足、全身と順次念じて下さい。

私はここまでで大体寝てしまいますが眠れないときは下記に続けます。

3. 呼吸がとても楽だと念じます。

4. 心臓が静かに打っていると念じます。

5. お腹のあたりがとても温かいと念じます。

6. 額がとても涼しいと念じます。

最後に催眠をとくために、心の中で3つ数えて覚醒していきます――。

但し、眠ってしまう前に理想とする自分をできるだけ詳細に思い描いて下さい。

自己催眠による副作用はありませんが30分以上は続けないで下さい。



まとめ