日本最北の大学と温泉郷がコラボ! 通学しながらアトピー治療
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日本最北の温泉郷と言われるのが「豊富温泉」です。豊富温泉が全国的にも有名なのが、その皮膚病、とりわけアトピーや乾癬への効果です。アトピー等の治療のために、豊富温泉に湯治、すなわち一定期間滞在して連日入浴することでの治療を行う方々も多数います。

豊富温泉の公衆浴場施設が「ふれあいセンター」ですが、ここでは、「一般用」と「湯治用」と浴室が分かれており、まさにこの温泉の特徴が示されています(次の動画参照)。

筆者自身も、一時期、腰回りの湿疹が酷かったため、豊富温泉に通うようになりましたところ、しばらくするとかなり改善しました。現在でも、予防のためと、温泉自体の雰囲気が気に入っており、稚内滞在中は、ほぼ豊富温泉に行っています。あと拙宅から豊富に行く途中で、道道106号線を走ることも、大きな目的の一つでもあります(笑)
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さて、この豊富温泉と、日本最北の大学である「稚内北星学園大学」(以下「北星大」)との興味深いコラボが開始されています。それはアトピー等の症状を持つ方が、北星大に大学生として入学し、通学しながら豊富で湯治をするというものです。まさに「温泉でアトピーを直しながら大学で学ぶ」と銘打たれています。

この制度の最大の特徴は、稚内市に転入した場合、授業料が50%免除=35万円減額となり、豊富町に転入した場合には授業料が20万円減額となるということです。

実際に豊富で湯治をして、アトピー症状がかなり改善した方の話によると、「アトピーが改善するのであれば、何でもする」ということです。このため、仕事の退職も厭わないこともあるとのことですが、確かに大学在学と湯治を兼ね合わせるのであれば、人生の貴重な時間を浪費しなくても済むかと思われます。

ただ、稚内市街と豊富温泉郷は車で約40分の距離で、大学の授業がある日に毎日通うのは難しいかもしれません。あと、車がないと、本数の少ない宗谷線で豊富駅まで行き、豊富駅から、これも本数が少ないバスでふれあいセンターに行くことになります。よって、車がなければ、稚内からの通い湯治は厳しいと思われます。

このため実際には、授業のない週末や長期休暇中に時間をかけて、ということでしょうか。もっとも豊富町に住んでもいいのですが、これも同様に稚内の北星大への通学の問題もあります。

という懸念はありますが、北星大HPによると、現1年生にこの制度の対象者が2名おり、今年4月入学の新入生でも1名いるとのことです(「稚内プレス」2019年3月4日)。なお、この記事によりますと、入学定員は50名のところ、湯治目的の1名も含めて33名の入学者が確保できたとのことで、要するに定員割れしています。現在のところ湯治目的の学生は数名程度ですが、今後この制度がさらに使いやすいようになれば、北星大の定員確保にとってもプラスの効果が出てくるのかもしれません。

いずれにしましても、「大学」と「温泉」という地方の別々のリソースを合体・コラボするという取り組みは非常に有意義なものであるといえます。

(補足)先ほどの稚内プレスの記事によりますと、北星大の入学予定者33名のうち、ほぼ半分の14名がネパール人留学生とのことです。ある意味、定員の確保に留学生が相当寄与している状況で、外国人に関する研究者としては、興味深いところです。
 聞くところによると、こうしたネパール人留学生は、アルバイトとして稚内市内の居酒屋の貴重な戦力になっているとのことです。都市部においては留学生が多数おり、アルバイトとしてコンビニや飲食店の重要な戦力となっているのですが、大学が一つしかない稚内では、留学生の絶対数は少ないのですが、構造的には似たようなものである点は興味深いといえます。