稚内を含む北海道は、冬でも「屋内はあったかい」ことについては、このブログでもお伝えした通りです。

ただもちろんのこと、この「あったかさ」は、灯油ストーブ等の暖房を相当に駆使したことによって、もたらされるものです。よって、灯油代の負担が相当なものになることもお伝えしました。

当然、医療機関でも十分に暖房を入れておく必要があります。そもそも医療機関には、心身に何らかの問題がある人が来るため、当然といえば当然です。よって医療機関の冬の暖房代負担も相当なものです。

筆者も稚内の医療機関に行くことによって、初めて知るところとなったのですが、実は北海道の医療機関には冬期間の暖房代が保険から補填されるのです!ただし「保険」ですので、当然患者の側も3割負担となっています。
イメージ 1

これは「療養担当手当(療担手当)」と呼ばれるもので、11月1日から4月末までの5か月間が対象です。北海道以外の寒冷地(東北や北陸等)には適用がありません。具体的な点数は以下の通りです。

    外来(月1回) 入院(1日ずつ)
医科  7点       10点
歯科  12点      10点

医科ですと、外来は月1回で7点となっていますので7×10=70円となり、患者の自己負担は20円となります。保険からの補填は50円となります。なお歯科についてはなぜか12点=120円で、患者の自己負担は40円となります。患者にとっては歯科の場合、倍の負担なのですが、歯科の場合、より暖房代が必要なのでしょうか?(稚内では歯科に行ったことがないのでよく分かりません。)
イメージ 2

外来の場合は「月1回」ですので、何回行っても歯科でなければ20円の負担ですので、さしたるものではありません。ただし入院の場合は「1日」で10点=100円、患者負担30円となります。このため、1か月という長期入院の場合は900円ですので、それなりの負担となります。

外来の場合に話を戻しますと、月1回患者一人につき、保険から50円、患者から20円が北海道の医療機関に補填されるわけです。患者の場合、当然医療機関での暖房の恩恵を受けるため、「受益者負担」といえるのですが、残りの7割分(50円)は、他の保険者(北海道以外を含む)から補填されていることを意味します。国民健康保険にも公費が投入されていますので、他の北海道以外の納税者も、北海道の医療機関の暖房代を間接的に補填しているといえます。

家庭の暖房費負担からも分かるように、確かに北海道の医療機関の冬期の暖房代は相当の額に至ります。しかし、医療機関は保険に定められた額以外は患者から徴収はできないので、仮に療担手当による医療機関への暖房費の補填がなければ、医療機関にとっては相当の自己負担となります。

もちろん、スーパーなどの商業施設も相当の暖房代を使っていると思われますが、売っているものの値段を自由に決めることができるので、要はそれに上乗せすることが可能となっています。医療機関にはそうした価格設定の裁量がないので、保険から補填するのは、この点では合理性があるといえます。

ただ、なぜ北海道のみで、他の寒冷地は対象外なのか、受益のない北海道以外の保険者も含めて補填することが国民皆保険の普遍性の原則からすると妥当なのか、という疑問は残ります。

もっとも、筆者も受益者の一人ですので、偉そうなことは言えないのです(笑)他の道外の保険者の皆様、どうもありがとうございます!