「宮沢賢治の"雨にも負けず"、好きなんですよ。」とYさん。
「私も好きですね。でも"そういうものに私はなりたい"と書いているわかけですから、宮沢賢治も"そういうもの"には、なりきれなかったんでしょうね・・・。」
「そうだと思います。でも、"そういうもの"になりたいですね。」
Yさんの純粋な心に、胸を打たれました。
「雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしはなりたい。」-宮沢賢治-